カーゴニュース 2024年5月23日 第5244号
日本郵政(本社・東京都千代田区、増田寛也社長)は15日、現行のグループの中期経営計画を見直した「JPビジョン2025+」を発表した。事業環境の急激な変化などで収益の減少傾向が続く中、2021年5月に策定した「JPビジョン2025」を見直し、24年度と25年度の2年間を計画期間とした新たな計画としてまとめたもの。このうち、郵便・物流事業では、物流分野へのリソースシフトを強力に推進し、投資を積極化する。25年度の郵便・物流事業の営業利益を900億円(23年度は686億円の赤字)とし、売上高営業利益率を3・5%まで引き上げる。
郵便・物流事業では、郵便物の減少が避けられない中で、日本郵便の強みが活かせる小型荷物を中心に取扱数量を増やし、荷物事業の収益を拡大する。具体的には、置き配の強化や法人営業の強化、ヤマト運輸や佐川急便との協業などを通じて小型荷物分野を強化する。主要KPIでは、25年度にゆうパック収益を4000億円、ゆうパケットを1600億円に引き上げる。ゆうパケットについては23年度比で倍増となる。このほか、ゆうメールについては2100億円、ロジスティクスについては220億円に収益を引き上げる。
同事業への投資額は2年間で約400億円を計画。物流拠点の基盤整備で約250億円、区分機の導入などによるオペレーション改革などで約150億円を充てる。
このほか、豪トール社を中心とした国際物流事業では、アジアを中心としたロジスティクス事業の成長や、フォワーディング事業の収益性改善を通じて収益性の向上を図る。23年度に95億円だったEBITを25年度に120億円に引き上げる。
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