カーゴニュース 2024年7月2日 第5255号
中小企業庁は6月21日、価格交渉促進月間(2024年3月)フォローアップ調査の結果を公表した。毎年3月と9月の「価格交渉促進月間」に合わせ、受注企業が、発注企業にどの程度価格交渉・価格転嫁できたかを把握するための調査で、業種全体で価格交渉が行われた
割合は59・4%、価格転嫁率は46・1%だった。トラック運送の価格転嫁率は28・1%で27業種中最下位。「価格交渉は行われたが、全く価格転嫁ができなかった」企業の割合も19・7%でワーストだった。
トラック運送の直近6ヵ月間の価格交渉の状況は、多い順に「発注企業から、交渉の申し入れあり、価格交渉が行われた(18・2%)、「受注企業から発注企業に交渉を申し出、価格交渉が行われた」(49・7%)、「コストが上昇したが、発注企業から申し入れがなく、発注減少や取引停止を恐れ、受注企業から交渉を申し出なかった」(11・9%)だった。価格転嫁の状況は「3割、2割、1割」が35・9%で最も多かった。また、価格転嫁なしの「0%」も29・4%あった。
回答企業からは、「発注企業から価格交渉の申し入れがあった。また、価格転嫁の対象も、労務費、燃油サーチャージ等、項目ごとに設定してもらっている」「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針を発注企業側から提示してもらった。その結果、円滑に価格交渉を進めることができた」など価格転嫁の進捗も報告された。
一方で、「10年以上価格が変わらず、何度も価格交渉を申し入れているが、返答がない」「労務費、エネルギー費以外に荷役業務の費用負担、待機時間、高速料金等についても価格交渉したが、聞き入れてもらえなかった。価格交渉の後、発注量を減少させられた」との声もあった。
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