カーゴニュース 2024年11月19日 第5293号
日本パレット協会は12日、都内で会見を開き、二村篤志会長(日本パレットレンタル)と浜島和利副会長(日本パレットプール)が「2024年問題」への対応を中心に、今期の活動について説明した。
政府による「物流革新に向けた政策パッケージ」の策定や「パレット標準化推進分科会」の最終取りまとめなど、この間の動きについて二村会長は「長年業界にいるが、官民連携による物流効率化への動きが、かつてないほど強くなっている。この流れの中で当協会も関係諸会議での情報収集や協会内の連携をより強化し、パレット化による『2024年問題』解決へ貢献していきたい」と抱負を語った。
また、「2024年問題」対策に直接つながる輸送用パレットの導入状況について「菓子業界や冷凍食品業界などにおいて11型を中心にレンタルでの導入が検討されているなど、荷主業界でパレット化の動きは拡がっている」と評価したが、一方で「一貫パレット輸送を実現するという視点で見ると、着荷主側の理解や生産側のインフラ整備などがより一層進展する必要があり、我々の理想とする状況にはまだ至っていないのも事実だ」と話した。
アジアの8ヵ国のパレット普及状況を発表
このほか会見では、先月23日に、韓国で行われたアジアパレットシステム連盟(APSF)の総会で集約された、加盟8ヵ国のパレット普及状況〈表〉を発表した。2023年の生産数量は約5億1400万枚となり、前年比で2・8%減少した。シェアの大きな中国(約4%減)と日本(約13%減)の減少が響いた形だ。二村会長は「国内の物価高などによる、荷動きの減少が、国内の生産枚数に影響している」と分析する。また、アジア域内の標準パレットである11型と12型の標準化率は、全体で53・1%となり、昨年より約1ポイント上昇した。タイや韓国の標準化率が高いが、日本の標準化率は低く課題と言える。
なお、同協会は今年で設立60周年を迎えた。来年の1月30日は記念行事を予定している。
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