カーゴニュース 2024年7月25日 第5262号

工場・物流倉庫で75%が生産性向上実感せず

コストや技術、知識の不足が課題に

2024/07/25 11:01
倉庫・物流施設 効率化・改善

 岩谷マテリアル(本社・東京都中央区、増田昌義社長)はこのほど、製造工場や物流倉庫で働く20~50代の会社員を対象に「近年起きている仕事の生産性における変化」に関する調査を実施した。それによると、約75%が生産性の向上を実感しておらず、生産性の向上が必要と考える人が過半数を占めた。


 「近年、勤め先の製造工場や物流倉庫内での作業で生産性は向上したか」では、「いいえ」が67・4%を占め、「低下した」(8・2%)を合わせると約75%を超え、4人に3人が生産性の向上を実感していないことが明らかになった。

 

 生産性が変わらない、低下したと回答した人に対し「生産性の向上は必要だと感じるか」を尋ねたところ、1位は「必要だと感じる」で46・8%。「とても必要だと感じる」(16・8%)を合計わせると63・6%と過半数を超えた。

 

 その理由の1位は「作業環境を改善するため」で57・9%。2位は「生産性の向上が求められているから」で44・0%、3位は「安全性を高めるため」で35・2%という結果だった。

 

 生産性向上が難しい理由で最も多かったのは、「コストがかかるから」で45・9%。次いで「必要な技術や知識が不足しているから」で39・6%。一方、生産性の向上に影響したとして挙げられたのは、「生産性を上げるためのシステムやツールの導入」と「作業プロセスの見直し」が同率1位の55・6%だった。


 作業効率以外の点で生まれたメリットを聞くと、1位は同率で「コスト削減」と「品質の向上」が48・9%。また、僅差で3位に「エラーやミスの減少」(44・4%)が続いた。一時的には投資となる新たなシステムやツールの導入が、その後のコスト削減や品質向上、ミスやエラーの減少というビジネスメリットにつながっている実情がわかる。

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