カーゴニュース 2024年9月3日 第5271号
ボックスチャーター(本社・東京都千代田区、岩﨑納樹社長)は8月28日、T11型パレット単位の小ロット輸送サービス「JITパレットチャーター便」を発売すると発表した。発売日は11月11日。同社が展開するロールボックスパレット単位の輸送商品「JITBOXチャーター便」のフランチャイズ加盟会社23社が販売と共同輸送を担当する。
JITパレットチャーター便は、パレット1枚単位の輸送サービス( 1ヵ所集荷、1ヵ所納品)。対象はT11型パレット( 幅1 1 0 0 × 奥行1 1 0 0 × 高120㎜以上)に限定し、パレットは利用客が原則用意する。法人のみへの販売とし、個人の取扱は不可。販売対象エリアは全国で、配達時間帯は9時~18時とし、3時間幅での時間帯指定を標準サービスとして備える。運賃はパレット1枚単位(発着地の都道府県単位の運賃)で計算し、補償限度額パレット1枚あたり500万円までとなっている。
パレット積みされた状態で荷物を預かり、専用パネルを取り付けてトラックへ積載し、パレット積みのまま納品する。このほか、有料オプションとして「JIT指定納品」や「2時間幅納品」「時間外集荷・納品」といった時間オプションを用意するほか、デパレタイズサービスやパレット返送サービスなどにも対応する。
T11型パレットに積み付けられた荷物の四方を専用パネルで囲い、蓋をかぶせることで、破損・荷崩れなどの輸送中の荷物事故を抑制するとともに、中の荷物に触れることなく、荷受けした状態のまま安心・安全な輸送が可能となる点が特長。そのため、包装フィルムや特殊印刷用紙などの段ボールの箱潰れを避けたい荷物や、米袋、印刷物、塗料入りの一斗缶といった傷や凹みを避けたい荷物、金型、精密機器、重量パーツなどの段積みに適さない荷物の輸送に適しているという。
専用パネルはエーディエフ社と共同開発したもので、寒冷地など全国での運用を想定して、耐久性・耐衝撃性に優れたポリカーボネート材(半透明)を採用。内寸サイズは幅1072×奥行1072×高さ900㎜となり、最大積載量は350㎏まで。パネルは配達時に加盟運送会社が回収する。
ボックスチャーターは、加盟運送会社の輸送網を活用したロールボックスパレット単位の輸送商品「JITBOX チャーター便」を全国で販売するが、貨物全体の小ロット化が進む中、同サービスの利用客から、より小さいサイズでの輸送サービスに対する要望が寄せられていた。
その上で、今後は「『2024年問題』の解決に向けて、運送会社の垣根を越えた物流ネットワークを構築し、多くのお客さまにご利用いただくことを目指す」としている。
ボックスチャーターはヤマトホールディングスやセイノーホールディングス、日本通運をはじめとした国内の大手運送会社16社の出資により2002年に設立。各運送会社の輸送網を活用した共同輸送商品「JITBOXチャーター便」を展開してきた。
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