カーゴニュース 2024年10月3日 第5280号

斉藤国交大臣会見
「物流現場の混乱は起きていない」

荷主・事業者へ実態調査を開始

2024/10/03 07:00
行政 2024年問題

 斉藤鉄夫国土交通大臣(写真)は9月27日、定例記者会見で物流の「2024年問題」について言及し、「上限規制の適用から約半年が経過する中、関係者の取り組みが成果を挙げていることや、時間外労働の年間の上限規制が現時点では大きな制約要因となっていないと思われることなどにより、これまでのところ物流の現場から目立った混乱が起きているとは聞いていない」と述べ、「詳細に実態を把握するため、先週からトラックドライバーの労働時間や、物流効率化に向けた荷主・物流事業者の取り組み状況などに関する実態調査を開始している。国交省としては、再配達率半減に向けたポイント還元実証事業を10月から実施するとともに、改正物流法の規制的措置の来年4月の施行に向けた準備を引き続き進めていく」と表明した。なお、実態調査は9月19日から今月30日までの期間で行い、年内に公表する予定。

 

物流連との意見交換を踏まえ施策推進

 

 また、9月26日に日本物流団体連合会(物流連)と意見交換を実施したことに触れ、「業界の方々からいただいた様々な意見・提案を踏まえ、陸・海・空の輸送モードを総動員した新たなモーダルシフト、物流全体の取引環境の適正化に向けたさらなる取り組み、自動運転などの新技術の実装を見据えた物流拠点の整備政策のあり方について、年内の具体化に向けて検討を進めていく」と物流施策の方向性を示した。

 

 会見の締めくくりに斉藤大臣は「物流の『2024年問題』は喫緊の課題であると同時に、年々深刻化していく構造的な問題だ」と強調し、「国交省は本年を『物流革新元年』と位置づけており、今後とも国交省が中心となって荷主を所管する関係省庁と連携しながら、政府一丸となって全力で取り組んでいく」と決意を新たにした。 

続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。