カーゴニュース 2024年11月12日 第5291号
米フェデラル エクスプレス コーポレーションは4日、アジア太平洋地域における今年の年末商戦期間(ホリデーシーズン)に関する調査結果を発表し、中小企業の7割が前年比で売上増を見込み、8割弱がアジア域内――とくに東南アジアでの売上増を予測していることが明らかになった。
同調査は今年10月に、オーストラリア、中国、香港特別行政区、インドネシア、日本、マレーシア、フィリピン、シンガポール、韓国、台湾、タイ、ベトナムを含むアジア太平洋地域の12市場で、越境ECを展開する中小企業200社と、オンラインショッピングを多用する消費者300人を対象にオンラインで実施されたもの。
調査結果によると、回答した中小企業の87%が、顧客へのリーチ拡大と販売機会の増加を目的に、外部事業者のECプラットフォームを活用していると回答。消費者側も57%がECプラットフォームでの購入を好み、70%はホリデーシーズンの大幅な値引きやプロモーションが購入意欲に影響すると回答するなど、EC事業者と消費者双方にとって販促イベントの重要性が高まっていることが伺えた。
一方で、最終的に購入を決めた理由として無料配送を挙げた回答者の割合が65%に上るとともに、配送の遅れについては消費者の54%が「ホリデーシーズン中の最大の問題」として捉えるなど、配送サービス品質が重視されていることもわかった。2~3営業日以内に商品が届くことを期待する消費者は60%と多く、45%の消費者が利便性の高い配送オプションを重視していると回答した。
中小企業側でも、ホリデーシーズン中の国際輸送ニーズに対応するには信頼性の高い配送と競争力のある価格設定、デジタルツールが重要であると考え、全体の48%が、繁忙期の輸送量の管理に対して物流企業からの追加サポートを求めていることが明らかになった。
消費者側では持続可能性への支払い意欲旺盛
環境に配慮した包装をはじめとする持続可能性を達成するための配送オプションサービスについては、消費者の88%が「持続可能なオンラインショッピングの選択肢を発展させてほしい」としており、77%がプレゼント購入時に、持続可能な包装への割増料金の支払い意欲があると回答。反面、消費者がオンラインで持続可能性と配送スピードの両方を求めていると考えている中小企業は全体の47%にとどまるなど、認識に差異も見られた。
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