「関通 所沢物流センター」外観

カーゴニュース 2024年12月17日 第5301号

関通
埼玉・所沢に新たな物流センター開設

関東の重要拠点として事業拡大へ

2024/12/16 16:00
倉庫・物流施設

 関通(本社・兵庫県尼崎市、達城久裕代表取締役)は10日、埼玉県所沢市に新たな物流拠点「関通 所沢物流センター」を開設した。同日竣工した日本GLP(本社・東京都中央区、帖佐義之社長)の「GLP所沢」を1棟利用したもので、延床面積約2万7902㎡で4階建てのBTS型施設となっている。新センターではまず飲料メーカーの飲料水を中心に取り扱い、今後は対応する荷物の種類を順次拡大する。

 

 今回の新センター開設は、関東での本格的な事業拡大を見据えたもので、関東エリアの重要拠点に位置付けられている。既存拠点の集約化により、効率的な輸配送網の構築を推進。物流ルートの最適化やパレット一貫輸送体制の確立を通じて、輸送効率の向上やCO2排出量の削減を目指す。

 

 竣工式に出席した関通の達城社長は「当社は現在、物流拠点が計10万坪ほどあるが、そのうち3割で日本GLPの施設を賃借している。私たちの成長は同社と付き合い始めてから急加速したと考えている。新センターではまず、飲料メーカーの天然水を中心とした飲料を供給していく。新センター開設を通じて、頑張るべき部分が明確になった。物流を取り巻く環境は厳しいが、地域に役立てるような物流を作り上げるべく努力していく」と語った。 

関通の達城社長

  また、オンライン中継で参加した日本GLPの帖佐社長は「当社と関通様の付き合いはコロナ禍の最中であり、短期間で関係を深めさせていただいた。関通様の成長をサポートしていくことで我々も事業機会を獲得していくというWin‐Winの関係だ。同社の関東進出を手伝えたことは光栄であり、今後もサポートしていければと思う」と述べた。

 

 このほか、所沢市の松本明信市議会議員が祝辞を述べた。

 

 「関通 所沢物流センター」を開設した「GLP所沢」は都心から30㎞圏内に位置し、関越自動車道の至近に立地。「所沢IC」から約2・3㎞と外環自動車道へのアクセスがよく、1時間以内の配送可能人口は約900万人で、1都3県をはじめとした首都圏への配送を含む広域配送拠点として優れている。

 

 将来的には、外環自動車道の延伸により関越自動車道から東名高速道路への接続が最大48分短縮され、首都圏全域へのよりスピーディーな広域配送が可能になる。また、同施設から約3㎞の距離にある圏央道「三芳スマートIC」は3月から上下線ともに乗り降りが可能となり、利用可能車種も全車種へ拡大したことから、東京と新潟の両方面からも高い交通利便性を持つ。

 

 関通の主要既存施設が近隣にあることから物量に応じてセンター間の人員調整が可能で、複数拠点が連携した効率的なオペレーションを行える。加えて、東武東上線「みずほ台駅」、JR武蔵野線「東所沢駅」からバスでの通勤が可能で、埼玉県南部から東京都北西部にまたがり多くの労働人口を抱える地域からの雇用確保が期待できる。

 

 設備面では、片面バース構造で、施設内にレストランやシャワー室を整備し、庫内天井には大型シーリングファンを設置するなど快適な就労環境を構築。このほか、環境面では敷地内に緑地化駐車場を完備しており、BCP対策では貯留槽を設けることで大雨や洪水などの水害に備えている。

 

日本GLPの帖佐社長
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