「LOGI FLAG TECH東扇島Ⅰ」外観

カーゴニュース 2026年8月18日 第5459号

日本の食を支えるインフラ クローズアップ”冷蔵倉庫

霞ヶ関キャピタル
東扇島の冷凍自動倉庫の内部を公開

1万パレ保管、冷凍物流の課題に対応

2026/08/17 16:00
全文公開記事 倉庫・物流施設 コールドチェーン マテハン

 霞ヶ関キャピタル(本社・東京都千代田区、河本幸士郎社長)は6日、川崎市川崎区の東扇島に開設した冷凍自動倉庫「LOGI FLAG TECH東扇島Ⅰ」のメディア内覧会を開催した。入庫から出庫までを自動化した自動倉庫として、冷凍倉庫の人手不足や労働負荷軽減に対応するとともに、小口・短期で利用できる保管サービスを提供する。併せて、物流OS構想や冷凍幹線輸送サービスの提供といった今後の新たな事業展開についても報告した。

 

 同施設は、霞ヶ関キャピタルの冷凍自動倉庫ブランド「LOGI FLAG TECH」として4物件目の開発となるもので、延床面積1万9953㎡の3階建て。首都高速湾岸線「東扇島IC」から約2㎞に位置し、関東全域をカバーできる配送拠点や輸出入貨物の集約拠点として高い利便性を持つ。同社の子会社であるX NETWORK(本社・東京都千代田区、杉本亮代表取締役)が運営を担い、1日1パレットから利用できるWeb完結型の小口・短期保管サービスを提供する。

 施設内には5℃帯の冷蔵荷捌きスペースを備えるほか、マイナス25℃帯までに対応した冷凍自動ラック倉庫を整備。自動倉庫にはパレット1万枚を保管できる。1階の搬送ラインに荷物が積載されたパレットを置くと、自動で上階の倉庫の所定位置まで搬送・格納する。出庫時も1階まで自動で搬送。これにより、2階以上は作業員を配置しないなど、徹底した省人化を図っている。入出庫の対応能力は1時間あたりパレット約150枚分で、1階の荷捌きスペースには150枚分の一時保管スペースと12台分のトラックバースを整備することで、車両の到着に合わせて迅速に積み込める体制を整えている。

 

 加えて、ノンフロンの自然冷媒を採用しフロン規制に対応したほか、太陽光発電パネルを設置しており、施設全体で使用する電力の約15%をまかなう。

搬送ラインを通じて自動で入出庫
冷凍自動倉庫の内部

冷凍幹線輸送サービスを所沢~仙台間で開始へ

 

 霞ヶ関キャピタルの杉本亮副社長は、冷凍物流の課題として、冷食需要が増加する一方で、冷凍倉庫業務における労働力の不足や施設の老朽化、自然冷媒へのシフトなどへの対応が求められていると説明。東扇島に冷凍自動倉庫を開設した背景について「同エリアは『冷凍倉庫銀座』と呼ばれるほど冷凍倉庫が集積しているものの、施設の老朽化も著しく、また、アクセス面から人材確保も難しい」としたうえで、冷凍自動倉庫であることから従来の冷凍倉庫よりも少ない人員で稼働できる点をアピール。今後は2028年3月に同エリアで「LOGI FLAG TECH東扇島Ⅱ」の竣工を予定するなど、東扇島での開発の意義を強調した。

 

 さらに当日は、冷凍物流に関する新たな事業展開についても報告した。そのひとつである「物流OS」構想では、倉庫内のシステムや設備、データなどを共通のデジタル基盤でつなぐことで、設備・システムなどの導入コストや導入までにかかる時間を削減。入居企業がすぐに事業を始められるようにするほか、事業にあったシステムなどを自由に組み合わせたり、事業成長に合わせた技術やサービスの追加を可能にする。27年度以降、実装モデル化やデジタルツイン化を進めていく。

 

 また、冷凍荷物について、1パレットからの幹線輸送サービスも提供する。Web上で簡単に予約できるほか、空き状況や位置情報、運行状況をリアルタイムで確認が可能。予約時に発行されたQRコードで搬入・検品・輸送・到着・引き渡しまでを一元管理する。9月からのサービス開始を予定しており、まずは所沢と仙台の拠点間での定期便運行からスタートする。将来的にはトラックの幹線輸送だけでなく、27年以降に内航コンテナ輸送、28年以降に外航コンテナ輸送へと運用を拡大していく計画としている。 

杉本副社長
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