カーゴニュース 2024年9月19日 第5276号
住友ゴム工業(本社・神戸市中央区、山本悟社長)は8日、「タイヤランド前橋」(群馬県前橋市)で、「第14 回DTS全国TBタイヤ作業コンテスト」を開催した。
このコンテストは、「ダンロップ作業手法による高い安全と作業品質の実現」、「タイヤ交換整備に関する標準作業の浸透」および「出場者の栄誉と技術伝承による作業者のモチベーションアップ」を目的に開催しており、全国の直営店とパートナー店からなるDTS(ダンロップタイヤショップグループ)の作業者のうち、ダンロップ独自の作業指導者認定制度の認定者が参加できる。今年は10エリアで行われた地区予選に63人が挑み、予選を勝ち抜いた13人が全国大会に臨んだ。
全国大会は、TB(トラック・バス)タイヤの基礎や商品・業界の知識のほか時事問題などを問う「筆記試験」67問と「試技」による総合ポイント制で実施し、試技は「タイヤ組み替え作業」「車輪脱着作業」「顧客への安全訴求・提案」の3パートが行われた。「タイヤ組み替え作業」では、空気圧や温度データを自動取得し顧客のタイヤ管理業務の効率化に資する同社サービス「TPMS(Tire Pressure Monitoring System)」に重点を置き、TPMSバルブの取り扱いや、通常のバルブと異なる作業手順を必要とするTPMSバルブ付きタイヤの組み替え作業への適応力が問われた。また、「車輪脱着作業」では、トラクタヘッドを用いて、作業の適正さに加え、ダンロップオリジナルのツールなどを活用した点検など、安全で効率的な質の高い作業が行えるかを審査。「顧客への安全訴求・提案」では、偏摩耗タイヤの判定から最適ローテーションの提案、作業完了報告書の作成、顧客への安全啓発の提案までの一連の流れがシミュレーション形式で行われた。
開会の挨拶でダンロップタイヤの河瀬二朗社長は「2024年問題に直面する運送業界は労働時間規制が強化されており、われわれとしては『業務効率化』と『安全』において新たな提案をしていく必要がある。そのためのツールがTPMSだ」と、TPMSバルブ作業の標準化の必要性を指摘。そのうえで「タイヤ交換作業は安全と利益創出が求められる非常に重要な業務だが、なかでも一番に重視するべきは安全。ヒューマンエラーを防ぎ、異常を発見したら的確に対処できるスキルが求められる。会社としても皆さんが安心安全に作業に取り組める環境整備を進めていく。皆さんも技術の向上を目指しながら安全第一に日々の作業を遂行してほしい」と激励した。
なお、今回の全国大会は、優勝がダンロップタイヤ東北カンパニータイヤランド小名浜の石﨑誠也さん、準優勝が同九州カンパニータイヤランド福岡の藤野翔太さん、第3位が同北陸カンパニータイヤランド福井北の山田悠太さんという結果となった。
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