カーゴニュース 2025年2月13日 第5315号
住友ナコフォークリフト販売(本社・東京都港区、杉浦重義社長)は、同社では約20年ぶりとなる新規営業所を群馬県館林市に開設した。1月6日の開所後、すでに大口商談も決まるなど、幸先の良いスタートを切っている。
このほど開設した「北関東営業所」は、製造業をはじめ企業進出が盛んで、自治体によるさらなる企業誘致や工業団地の建設が進む「両毛エリア」に位置する。自治体のハザードマップによると水害の危険性は小さいとされている、BCP面でも優れた区域に開設された。敷地面積は約4500㎡で、トレーニングセンターなどを併設しない単独の営業所としては、同社で最大の広さとなる。
整備工場は、最大でフォークリフト6台を受け入れ可能で、同社の安全規定に基づき、各ピットとも縦5・0m、横3・75mのスペースを確保し、安全・確実に整備が行える設計とした。フォークリフトを持ち上げる二柱リフトは3つのピットに設置。工場内は空調を完備し快適な作業空間を作り上げたほか、給廃油作業をオートメーション化するなど作業効率の向上を図っている。屋上には太陽光パネルを敷設し、電力使用量の削減に寄与している。
東日本統括支店支店長の土橋尊氏は「4県(群馬、栃木、埼玉、茨城)の県境に近い両毛エリアは近年企業進出が盛んで、年間1500台前後のフォークリフト需要があると見込んでいる」として、同地域での営業力の強化が課題だったと説明する。同社では近年、製造業への販売を強化しており、東日本統括支店戦略部長の山田真氏は、「製造業向けには主にカウンター式バッテリー車をアプローチしていきたい」と力を入れる。また、このエリアは、どの既存営業所からも移動に1時間程度を要する、同社にとって「空白地帯」だったことから、新規開設により、既存顧客へもこれまで以上の迅速なサービス提供が可能になるとしている。
北関東営業所ではレンタル用フォークリフトを、同社の他の営業所の4~5倍にあたる140台前後を保有する予定だという。土橋氏は「様々な理由でフォークリフトの購入・リース契約に二の足を踏むお客様も一定数存在する。そうしたニーズに応えるため、レンタル車の台数を増強する計画だ」と話す。
交通量の多い国道に面している立地の良さを利用して、中古フォークリフトの常時展示も行い、「住友フォークリフト」の存在感を訴えていくという。北関東営業所所長峰岸宏次氏は「地域密着型営業所を目指し、地元の方々にも私たちを知ってもらいたい。その一環として、中古車の即売会なども定期的に開く予定だ」と語る。また山田氏は「当社が得意とする『安全講習』なども近隣のお客様に積極的に提案し、『安全の住友』をアピールしていきたい」と意気込む。
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