新造した31ftコンテナ2基

カーゴニュース 2025年3月27日 第5326号

荷主レポート/東罐ロジテック
「31‌ft私有コンテナ」を新造

飲料・食品用包装容器の輸送を鉄道へシフト

2025/03/26 16:00
荷主・物流子会社 貨物鉄道・通運 環境・CSR

 東洋製罐グループの総合物流機能会社である東罐ロジテック(本社・東京都品川区、川合秀治社長)は飲料・食品用包装容器の物流を中心に高品質な物流サービスを提供している。物流の「2024年問題」への対応や、グループのサプライチェーンの持続性・安定性を確保するため、物流改善に取り組んでいる。その一環として同社は貨物鉄道を利用したモーダルシフトを積極的に推進。昨年はグループで包装容器を製造する東罐興業と連携し、JR貨物、濃飛倉庫運輸、筑後運送と協働する「東罐ロジテックモーダルシフト協議会」を設立。大型トラックと同等の積載量を実現する31‌ft私有コンテナを2基新造し、東罐興業の包装容器の貨物鉄道輸送を開始した。現在、東罐興業の小牧工場、静岡工場、福岡工場で生産された飲料メーカー、ファストフード、CVS向け飲料・食品用包装容器の拠点間輸送を3区間で実施中だ。

 

中部~九州の拠点間輸送に大型コンテナを導入

 

 昨年11月に「西浜松駅(発地・静岡工場)発~福岡貨物ターミナル(着地・福岡倉庫)着」と「名古屋貨物ターミナル駅(発地・小牧工場)発~福岡貨物ターミナル駅(着地・福岡倉庫)着」までの輸送を開始。年明け1月からは「福岡貨物ターミナル駅(発地・福岡工場)発~西浜松駅(着地・大東倉庫)着」の輸送を実施している。

 

 2025年度における3区間を合わせた年間輸送量は840tで、31‌ftコンテナ168個分となる計画。この取り組みによりトラック輸送時間を1601時間から286時間へ削減でき、省力化できる時間は1315時間となり省力化率は82・2%となる。3区間のトラック総輸送量は66万8000トンキロから5万5000トンキロに縮小、転換量は61万3000トンキロとなり、転換率は9割超(91・8%)となる。それに伴い、GHGガス排出量は112・1tから23・4tへ削減され、削減率79・1%と大幅な効果が得られる。

大幅な省力化・CO2排出削減を実現する

グループの環境目標達成へ物流で貢献する

 

 川合社長は「サプライチェーンを安定的に維持することは当社の最大の使命のひとつであり、慢性的なドライバー不足に加え、物流の『2024年問題』に対応するため、モーダルシフトを重点的な課題だと認識している。また、東洋製罐グループは中長期環境目標『Eco Action Plan 2030』においてサプライチェーンでのCO2排出量(スコープ3)を19年度比30%削減する目標を掲げ、グループ全体で目標達成に向けて取り組んでいる。物流分野では、こちらもモーダルシフトがカギとなる。物流単独で大幅にGHGガスを削減することは難しいものの、荷主の理解を得ながら積極的に取り組んでいく」と意欲を語る。

 

 同社はこれまでも全国で12‌ft鉄道コンテナを年間2800個程度利用している。19年には大手ファストフードチェーンと連携し、九州エリアへの製品供給に鉄道を利用した輸送を開始。愛知県犬山市の拠点から佐賀県鳥栖市の拠点へ紙コップ、プラスチック蓋、ハンバーガー包材などを輸送するもので、ドライバー運転時間を75%、CO2排出量を65%削減した。取り組みは高く評価され、国土交通省から物流総合効率化法に基づく総合効率化計画の認定を受けた。

床面にはジョルダーレールを敷く工夫も

積載容量と輸送品質を高める工夫も実施

 

 同社でモーダルシフト関連を担当する井出武史部長は「今回は拠点間輸送のため、大型トラック1台と同等の貨物量を積載できる31‌ftコンテナを2基新造した。紙やプラスチック製の食品包装容器は軽量で容積勝ちだが、新造コンテナはウイング型ではなく妻側一方開きとすることで内寸を高くし、できるだけ積載容量を確保した」と説明する。他にも集配ドライバーの作業性を考慮して、奥までスムーズにパレットを押し込めるよう床面にジョルダーレールを敷くなど工夫もこらした。なお、コンテナ新造にあたっては「東罐ロジテックモーダルシフト協議会」の取り組みが24年度の「物流効率化法に基づく総合効率化計画」の認定および「モーダルシフト加速化緊急対策事業」に採択されている。

 

 また、拠点間輸送は年間計画に基づき曜日を固定した運用を行っているため、従来のトラックでの輸送のように毎回車両の手配をする必要がなくなり、配車担当者の心理負担を大幅に軽減できたという思わぬメリットも得られた。

 

 一般的に31‌ftコンテナなど大型コンテナの運用では、帰り荷がないことが課題となりがちだが、この取り組みでは、西浜松駅~福岡貨物ターミナル駅間は往復輸送ができているが、福岡貨物ターミナル駅から名古屋貨物ターミナル駅までは空回送となっている。飲料・食品包装容器を運ぶコンテナであることを踏まえ、あらゆる貨物が対象となるわけではないが、東罐興業の納品先やグループを含め、ラウンド利用のパートナーを探しているところだ。

 

 川合社長は「今後ドライバー不足が深刻化するなかで、環境対応を深化させ、サプライチェーンをしっかりと担うためには、鉄道にシフトする割合を高めていく必要がある。今回はグループの拠点間輸送のみに31‌ftコンテナを導入したが、今後は異業種を含めた他社とも31‌ftコンテナを共同利用できる機会も探っていく」と展望する。                 

川合社長
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