カーゴニュース 2026年1月29日 第5406号
江崎グリコ(本社・大阪市西淀川区、江崎悦朗社長)、鴻池運輸(本社・大阪市中央区、鴻池忠彦会長兼社長)は、乳業業界として初となる、冷蔵機能を備えた燃料電池トラック(FCEV)を共同で導入し、20日から運用を開始した。グリコマニュファクチャリングジャパン岐阜工場で製造した学校給食用牛乳を地元の小学校に配送する。従来のディーゼルトラックと比較して、年間約29・9tのCO2の排出量削減を見込んでいる。
江崎グリコは、持続可能な社会の実現に向けて、環境負荷の低減に取り組むことをマテリアリティ(重要課題)とし、物流では「商品を安心・安全に届ける」のみならず、サプライチェーンでの環境負荷を低減する取り組みを推進。鴻池運輸は、物流業界における脱炭素化を進め、環境に配慮した輸送サービスの提供を目指している。
FCEVは走行時にCO2を排出せず、静音性や低振動といった特性から、住宅地や通学路をはじめとした学校周辺での運行にも適している。こうした利点を踏まえ、両社は食品物流におけるゼロエミッション化を目指し、FCEVの導入を決定した。
導入した車両(いすゞ自動車製)は積載量が2750kg。車両サイズは全長6・84m、全幅2・23m、全高3m。航続距離は約260㎞で水素充填時間は約10〜15分となっている。最大出力は109kw。トヨタファイナンスから鴻池運輸がリースを受けて使用する。
今回のFCEV導入を機に、両社は水素エネルギーの活用を推進。岐阜工場内には既に燃料電池フォークリフトを導入しており、工場内外での水素利用を拡大する。工場に設置した水素ステーションは、通常の運用に加えて緊急時には FCEVトラックへの水素供給を可能とし、事業継続を確保。さらに、運用開始後には、配送先の小学校で出前授業を実施し、FCEVの仕組みや水素エネルギーの特性をわかりやすく紹介する。
今後は、冷蔵・冷凍・常温など複数温度帯に対応した運用可能性を検証。小型車両での運用から、FCEV大型車両や長距離輸送への展開を進め、さらなる物流のゼロエミッション化を図る。
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