カーゴニュース 2024年5月21日 第5243号

西濃運輸
5年ぶり届出運賃改定、10~20%値上げ

6月1日から適用、燃料や労働コスト上昇

2024/05/21 09:00
総合物流・3PL トラック輸送 運賃・コスト

西濃運輸(本社・岐阜県大垣市、髙橋智社長)は14日、運賃改定を実施し、6月1日から新運賃の適用を開始すると発表した。このほど新運賃(24年運賃)を届出したもので、運賃改定は2019年以来、5年ぶりとなる。改定率は19年運賃比で10~20%の上げ幅となる。

 

 運賃改定の背景や理由について、同社では、安全運転や環境問題に関わるコンプライアンスの遵守、従業員および協力会社の労働環境の改善、燃料やエネルギー費、車両などの価格高騰および労働コストの上昇――を挙げている。ここ数年の同社は、届出運賃を改定せず、現行タリフにおける収受率を高める手法で適正運賃収受に取り組ん
できたが、コスト上昇幅が大きいこともあり、運賃改定に踏み切る。

 

 14日に行われたセイノーホールディングスの決算発表で、同社の野津信行取締役は「全体としてさまざまなコストが上っているというトレンドにあり、運賃についての考え方もそれに合わせた形で改定し、新しいタリフをリリースすることとなった」と理由を説明。また、田口義隆社長は「『2024年問題』でお客様側も運べないリス
クを感じており、今後は中小運送事業者を中心に輸送量を制限するという事態も考えられる。お客様もリスク管理の観点から運賃アップについて比較的同意していただける環境が整ってきた」と述べた。

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