カーゴニュース 2024年6月6日 第5248号
モバイルコンピュータやバーコードスキャナなどを手がけるゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン(本社・東京都千代田区、古川正知社長)は5月31日、物流業界の自動化に関する説明会を開催し、国内の物流業界に対するゼブラの自動化戦略を紹介するとともに、RFIDを搭載した新製品を発表した。
ゼブラでは現在、日本の物流領域において加速する「自動化」の流れにフォーカスを当て、設備や人、モノを可視化する「資産の見える化」や、現場の判断を自動化し業務プロセスの効率化を図る「インテリジェントオートメーション」を推進しており、顧客の業務環境を検証し最適なプロセスが実現できるよう、段階的な近代化・自動化を提案していると説明。
なかでも「見える化」に関する製品拡充の強化を図っているとして、昨年の固定型産業スキャナ/マシンビジョンカメラ4タイプの投入に続き、今夏以降、RFIDを搭載した新製品4機種を日本市場で発売すると明らかにした。マイナス40℃~60℃に対応した超堅牢型固定式RFIDリーダで、無線でデータ送信を行う「FXR90」と、マイナス20℃~55℃に対応し長距離バーコード読み取り機能を備え、フォークリフトに搭載可能なタブレット「ET60」を今夏に発売。また、今年末をめどに、バーコードも読み取れる、RFIDリーダ搭載のウェアラブル式リーダの「WS50 RFID」、従来のバーコードリーダにRFIDリーダを搭載したタッチコンピュータ「TC53e‐RFID」の発売も予定している。
国内の物流業界の自動化に関し古川社長は「RFIDは資産の見える化には必須であり、マシンビジョンも検品などのプロセスにおいて、画像解析で自動化していくことが不可欠だと考える」と説明。また、アジア太平洋(APAC)地域担当・マシンビジョンビジネスセールスディレクターのケルビン・チョウ氏は、「APACにおけるマシンビジョンの市場規模は14億ドルと言われている。そのうち、製造業が66%、次いで運輸・物流が18%となっている。日本のマシンビジョン市場はAPACの中で中国の38%に次いで2番目の32%と、非常に大きな市場であり、ゼブラとしても非常に重要な市場に位置づけている。ハードウェアに加えソフトウェアでも、エントリーモデルからハイエンドモデルまで幅広いニーズに対応しているのがゼブラの特長だ」と強調した。
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