カーゴニュース 2026年5月14日 第5434号

三菱食品/日清食品
「商流」と「物流」のデータ連携で協業

トラック台数約30%削減を実証

2026/05/13 17:00
全文公開記事 荷主・物流子会社 DX・システム・新技術

 三菱食品(本社・東京都文京区、伊藤和男社長) と日清食品(本社・東京都新宿区、安藤徳隆社長)は11日、食品流通におけるサプライチェーンの効率化を目指し、「商流」と「物流」のデータ連携による協業を本格的に始動すると発表した。2025年に実施した実証では、AI活用による発注の最適化により、トラック台数を約30%削減できる効果が確認できた。今後は製造、卸売、小売を横断した新たなデータ連携の仕組み作りを推進する。

 

 両社は「商流」と「物流」のデータ連携を通じて、需給バランスと物流効率の最適化に向けた実証的な取り組みを25年10月から進め、定量的な成果を確認。この成果を踏まえ、両社の協業を本格的に始動し、業務効率の向上と物流負荷の低減を図るとともに、食品流通業界全体の生産性向上ならびに持続可能なサプライチェーンの構築を目指す。

 

 具体的には、両社が保有する発注計画や物流実績などのサプライチェーン関連データを連携し、受発注業務や需給バランス調整業務の効率化と自動化を推進。両社の倉庫や配送トラックなど物流アセットの相互活用ならびに最適化、製造、卸売、小売を横断したリアルタイムにデータ連携する基盤構築に向けた検討を行う。

 

 25年度の主な実証の成果では、三菱食品が保有する特売発注予定データを事前に連携することで、日清食品の在庫調整に関する業務時間を月約200時間削減。日清食品の商品情報を三菱食品へ自動連携することで、商品情報の登録業務を効率化した。また、三菱食品から日清食品への発注時に、トラック1台あたりの積載効率を最大化するAI発注モデルを構築し、配送に必要なトラック台数を約30%削減可能と試算した。

 

 今後はAI技術を活用し、受発注業務や需給バランス調整業務の効率化と自動化を推進することで生まれた時間や削減したコストを、商品の安定供給をはじめとした消費者の利便性向上やサプライチェーン全体の最適化に活かす。

 

 なお、今回の協業の最大の目的は、「自社だけの効率化を追求する従来の商習慣を見直し、製造、卸売、小売の各社がメリットを得られる『共創型データ連携プロセス』を構築すること」とし、サプライチェーンに存在する様々な「ムリ・ムダ・ムラ」をデータに基づいて可視化し、垣根を越えてデータ連携することで、食品流通業界全体の商習慣改革を目指す。

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