カーゴニュース 2024年7月11日 第5258号
在庫・倉庫管理システムを手がけるダイアログ(本社・東京都品川区、方志嘉孝代表取締役)は4日、WMS(倉庫管理システム)の機能と効果に関する実態調査の結果を公表した。それによると、WMS導入時の苦労として、自社業務に合わせた導入設計を挙げる企業が半数を占めていることがわかった。
同調査は2月から3月にかけて、WMS を利用している倉庫・物流業の倉庫管理責任者・現場担当者105人を対象に、インターネット調査を実施したもの。調査結果では、「WMSを導入した目的」について、「在庫管理の効率化」(72・4%)が7割超と最も多く、「出荷ミスの削減」(55・2%)、「作業プロセスの最適化」(45・7%)が続いた。WMS導入時の苦労については、「自社の業務プロセスに合わせた適切な導入設計」が50・5%となり、ちょうど半数の事業者が設計段階から頭を悩ませている状況がうかがえる。さらに、「社員教育や浸透」(41・9%)、「上層部への承認」(28・6%)と続き、運用に向けた社内の理解についても課題を感じている企業も一定数見られた。
また、「従業員がWMSの機能をしっかり理解して活用できているか」という質問に対しては、「非常にそう思う」(18・1%)「ややそう思う」(49・5%)が合わせて6割強を占めたものの、「あまりそう思わない」(24・8%)「全くそう思わない」(3・8%)を合わせた2割強は、機能の理解について不十分だと回答。その理由として「研修や教育が不十分であるため」(66・7%)が最も多く、次いで「マニュアルやドキュメントが不足しているため」(60・0%)「スキルのある従業員が不足しているため」(50・0%)がそれぞれ過半数を占めた。
今後、WMSにほしい機能については、「自動化・ロボティクスとの融合」が51・4%となり、「リアルタイム在庫追跡」(43・8%)、「AIによる予測分析機能」(39・0%)が続いた。
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