カーゴニュース 2024年5月28日 第5245号

海運モーダルシフト大賞
ダイキン、下関三井化学らが受賞

内航コンテナ船でリサイクル物流を実現

2024/05/28 09:00
海運

 国土交通省海事局は23日、2023年度「海運モーダルシフト大賞」とエコシップ・モーダルシフト事業優良事業者を発表した。大賞はダイキン工業、下関三井化学、活材ケミカルの3社が受賞した。表彰案件は、茨城県神栖市から山口県下関市への再生蛍石の輸送だった。また、優良事業者表彰は荷主21社、物流事業者22社が受賞した〈表〉。

 

 海運モーダルシフト大賞は荷主企業のダイキン工業と下関三井化学および物流企業の活材ケミカルの3社による“海運による静脈物流”が受賞した。これまでダイキン工業鹿島製作所では廃棄していたフッ素系産業廃棄物をリサイクルによって再生蛍石とし、そこに含まれるフッ化カルシウムを原料として使用する下関三井化学まで内航コンテナ船で輸送するもの。

 

 再資源化した再生蛍石を海上輸送するため、21tまで積載可能な専用海上コンテナを開発し、大ロット化により輸送頻度を削減。バラ積みコンテナを利用することで、梱包材を不要とし、積み込みと積み降ろしの作業時間を短縮した。

 

 海上輸送と想定される陸上輸送との比較でCO2排出量69・2%を削減するとともに、輸送距離の大部分を海上輸送とすることにより、トラックドライバーの労働時間を削減したことなどが高く評価された。
 なお、受賞企業の表彰式は今月30日、東京都千代田区の海運クラブホールで11時から開催される。国交省の海谷厚志海事局長が各社に表彰状を手渡すことになっている。 

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