カーゴニュース 2025年5月1日 第5335号

栗林商船/シマダヤ
宮城~大阪間の冷凍麺輸送を海上シフト

陸上輸送を8時間、CO2排出量を月7割削減

2025/04/30 16:00
全文公開記事 荷主・物流子会社 海運

 栗林商船(本社・東京都千代田区、栗林宏吉社長)は4月22日、宮城~大阪間でシマダヤ(本社・東京都渋谷区、岡田賢二社長)の冷凍麺輸送の一部を、トラック輸送からRORO船での海上輸送へとモーダルシフトしたと発表した。これにより、1輸送における陸上輸送の所要時間を8時間短縮したほか、CO2排出量を月間約7割削減した。

 

 この取り組みは、宮城県内にあるシマダヤの工場から大阪府内の倉庫までの輸送の一部を、仙台港から大阪港までのRORO船輸送に切り替えたもの。従来、シマダヤの宮城~大阪間における冷凍麺の輸送はトラックによる陸路の輸送だけだったが、同社では輸送経路の複線化によるリスクヘッジと、環境問題への対応に向けてモーダルシフトを検討。東北地方に主力工場があることから仙台港を使う必要があり、栗林商船グループが仙台~大阪間の航路を持つRORO船の事業者だったことにより、取り組みを開始したもの。2023年7月にトライアル輸送を行い、24年3月から本格的に開始した。輸送には13m冷凍コンテナシャーシを使用し、5日間かけて輸送する。

 

 今回のモーダルシフトでは、シャーシ1台の積載重量は20tとなり、仙台港発大阪港着の1台あたりのCO2排出量が3・14tから0・82tにまで削減されることから、月間の削減量は4・64t、割合にして74%の削減になる。また、海上輸送を含む複合輸送に切り替えたことで、全区間で陸上輸送を行う従来の輸送計画と比べて、陸上輸送区間の所要時間が11時間から3時間へ短縮され、ドライバーの拘束時間削減も実現している。

 

 今後は、栗林商船グループの栗林運輸がトレーラでの輸送を行うことで、1回の輸送での積載量を増加できるとして、シマダヤではトラックでのバラ積みからパレットを利用したトレーラ輸送への移行を進めていく。また、シマダヤではモーダルシフトによる冷凍食品輸送のさらなる活用を見据える。

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