カーゴニュース 2025年5月13日 第5337号
住友化学(本社・東京都中央区、水戸信彰社長)、住化ロジスティクス(本社・東京都中央区、高木国博社長)、T2(本社・東京都千代田区、森本成城代表取締役CEO)は7月から、T2が開発したレベル2自動運転トラックを用いた幹線輸送の実証実験を関東・関西間の高速道路一部区間で実施する。この実証は、安全な輸送や環境への配慮がとりわけ求められる化学業界において、サステナブルな物流オペレーション体制を構築することが目的。2026年度から本格化する「排出量取引制度」に向け、カーボンニュートラルに資する燃料を使用したCO2排出量の削減への対応についても確認する。
実証実験は7月以降、住友化学千葉事業所(千葉県袖ケ浦市)から大阪地区の中継地点間の、高速道路上の一部区間で実施。貨物を積載した幹線輸送における自動運転の走行ルートおよび走行リードタイム、想定したオペレーションパターンや、カーボンニュートラル燃料を用いた輸送の有効性を検証する。
3社は今回の実証の結果を踏まえ、T2が27年から開始するレベル4自動運転トラックの実現に向けて連携を深めていくほか、カーボンニュートラル燃料のうち廃食油を主な原料とし、次世代の軽油代替燃料として期待される「リニューアブルディーゼル」を使用した輸送も目指す。
住友化学の大野顕司常務執行役員は、「安全面を重視しながら多種多様な荷姿を持つ化学品への適応可能性を探り、持続可能な物流の実現につなげて行きたい」、住化ロジスティクスの高木社長は、「今回の実証は、ドライバー不足という社会課題の解決に大きく寄与し、物流業界の未来に変革をもたらす挑戦になる」とコメントしている。
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