カーゴニュース 2025年5月15日 第5338号

日新
米ベインキャピタル出資でMBO実施

株式非公開化へ、買付総額1100億円超

2025/05/13 12:47
全文公開記事 経営計画・戦略 グローバル物流

 日新(本社・横浜市中区、筒井雅洋社長)は12日、マネジメント・バイアウト(MBO、経営陣による自社買収)により、株式を非公開化すると発表した。その一環として、米投資大手ファンドのベインキャピタルの関連会社「BCJ-98」が、日新の普通株式の公開買付け(TOB)を実施。今月13日から7月8日にかけて、1株当たり8100円で買い付け、買付総額は約720億円~約1121億円程度となる。決済の開始日は7月15日を予定。TOB実現後、日新はベイングループの子会社となり、上場廃止する見込み。

 

 日新は12日に行った取締役会で、ベイングループによるTOBに賛同済み。株主に対し、公開買付けへの応募を推奨することを決議した。日新は今回のMBOの背景として、経営環境が大きく変化する中で、同業他社との差別化やスペース調達力の強化、海外事業の拡大、デジタルフォワーディングサービス高度化、人材確保などの課題解決に向けた抜本的な施策の実行が必要と判断。株式を非公開化し柔軟かつ機動的な経営体制を構築することで、株式市場の評価に左右されない中長期的な視点での経営と意思決定の迅速化を実現できるとした。また、上場維持にかかる費用などを事業拡大に充当するほか、ベイングループが持つ経営ノウハウや事業改革支援の知見、人材・資金面を中心とした経営資源を活用していく狙い。

 

 買付予定数に上限は設けず、下限は889万6100株とし、ベイングループは1385万913株を買い付ける予定。TOB実施後は10月下旬から11月上旬にかけて、ベイングループと、石油製品の販売事業会社である日新商事の2社が日新の株主となる。その後、11月下旬から12月下旬にかけて、ベイングループのみが株主となる体制に移行する。創業家である筒井家の資産管理会社がベイングループに出資を行い、一連の取引完了後も、筒井社長は引き続き日新の経営に関与する。

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