カーゴニュース 2025年8月26日 第5365号
丸運(本社・東京都中央区、中村正幸社長)は21日、子会社である丸運ロジスティクス関東(本社・東京都江東区、佐久間成安社長)が、丸運グループで初となる燃料電池トラック(FCV、写真)を導入したと発表した。損害保険ジャパン(本社・東京都新宿区、石川耕治社長)から請け負っている社内メール便の配送業務に使用予定で、9月上旬から運行を開始する。
今回導入したFCVは、水素と酸素の化学反応によって発電し、モーターを駆動することで走行するため、CO2を一切排出しない環境配慮型の車両。いすゞ自動車(本社・横浜市西区、南真介社長)が製造を担当し、車型は2・95tワイドロング車。丸運のトラックカラーを基調に、地球をイメージした同社の環境活動におけるシンボルマークを施したデザインとなっている。関東エリアでの走行を予定しており、燃料の充填は丸運の京浜ターミナル営業所(東京都大田区)で行う。
この取り組みは、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「グリーンイノベーション基金事業/スマートモビリティ社会の構築」の一環として実施。いすゞ自動車が参画する、電動車普及に向けたエネルギーマネジメントシステムの構築・社会実装を目指すCJPT(Commerical Japan Partnership Technologies)からの依頼により、丸運はFCVの運行を通じて様々な車両データを提供する。
20日に行われた納車式では、丸運の中村社長が関係者への謝辞を述べた後、「これまでもLED照明や再生可能エネルギーの導入などでCO2排出量の削減を進めてきたが、主力である輸送業務では取り組みが遅れていた」と説明。そのうえで、「今後は、『できることから始める』をテーマに、未来への投資としてEVやFCVの導入を進めていく」と意欲を示した。
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