カーゴニュース 2025年8月26日 第5365号
全日本トラック協会(寺岡洋一会長)はこのほど、トラック運送事業に携わる従業員の賃金や労働時間、福利厚生等の実態について調査した結果を「2024年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」としてまとめた。
2024年5、6、7月にきまって支給された給与の1ヵ月平均額およびその時点における労働時間、福利厚生等の実態について、同年10月から11月にかけて調査した。貨物運送事業者4625社を対象とし、有効回答は565社(12・2%)だった。
24年5、6、7月にきまって支給された全職種1人1ヵ月平均賃金は34万1800円(前年比6・7%増)となった。これに年間賞与の1ヵ月平均額を加えた月額では38万8700円(5・5%増)だった。
トラック運送事業従業員の中核となる運転者のうち、男性運転者(けん引、大型、中型、準中型、普通)の賃金をみると、1人1ヵ月平均賃金で36万300円(7・4%増)、年間賞与の1ヵ月平均額を加えた月額で40万4100円(6・3%増)となっている。
男性運転者の賃金を職種別にみると、1人1ヵ月平均賃金で高い方からけん引、大型、準中型、普通、中型の順。けん引運転者と中型運転者の賃金の差額は、1人1ヵ月平均賃金が8万1500円、年間賞与の1ヵ月平均額を加えた月額が10万4500円だった。
トラック運送事業従業員の平均年齢は男性運転者が49・7歳(前年49・0歳)。運転者から事務員、荷扱手、整備・技能員までの職種を含めた男女合わせた全職種の平均年齢は48・5歳(47・6歳)となっている。
職種別にみると、歩合給(運行手当等)や時間外手当(早出、残業、深夜、休日出勤手当等)などの変動給の占める比率は運転者が比較的高い結果だった。男性運転者の中で、変動給の占める割合が特に高いのは大型運転者で47・1%だった。
変動給の内訳をみると、男性運転者の平均では歩合給の割合が44・9%、時間外手当の割合が48・5%となっている。また、歩合給の割合が最も高いのは大型運転者で、50・6%と約半分を占めている。
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