カーゴニュース 2026年7月23日 第5454号
佐川急便(本社・京都市南区、笹森公彰社長)は、東京都江東区に新設した「関東ハブセンター」を21日から本格稼働した。関東エリアにおける輸送ネットワークのさらなる効率化を目的とした大規模中継拠点で、輸送網の要として荷物の集約効果を高めることにより、積載効率の向上と幹線運行を担う大型トラックの運行台数の最適化を実現。CO2排出量を削減するとともに、今後の物量増加に対応できるキャパシティ強化を図る。
関東ハブセンターは、SGホールディングスグループで不動産事業を担うSGリアルティが開発した大型物流施設「SGリアルティ新砂」内に開設。地上7階のうち、1~2階および3~4階の2層式で運用し、計162バースを備える。延床面積は8万7561㎡(SGリアルティ新砂の延床面積)。1時間あたりの仕分け能力は約5万個で、1日あたり約40万個の荷物を取り扱う計画。
また、施設内にはクロスベルトソータをはじめとする自動化設備を導入し、仕分け作業の効率化と省人化を実現。人員配置の最適化を図ることで、安定的かつ高品質な輸送体制を構築していく。
関東ハブセンターは関東エリアにおける幹線輸送の重要拠点として、各地から集まる荷物を集約・仕分けし、次の輸送先へつなぐ役割を担う。具体的には、関東の営業所から集まってきた荷物を関西、北陸、中京方面に中継する機能を持つ。隣接するXフロンティアは関東方面への中継機能を担っており、両拠点が役割を分担することで関東エリアでの輸送最適化を図る。また、センター内には、幹線輸送を担う協力会社の事務所や仮眠室、屋上に大型トラック約200台が駐車できるスペースを確保。これにより協力会社のドライバーは同センターに直接出退勤することができ、拘束時間の短縮にも効果を発揮する。
暑熱対策による労働環境改善にも注力
本格稼働に先立って、17日には同センターを報道陣に公開した。荷降ろし場にはトラックの荷台の奥まで伸びる伸縮コンベアを設置し、荷降ろし作業のスピードアップと作業負荷を軽減。
また、マテハン上に最大1万2000個の荷物を一時ストックできるストックラインを配備したほか、コンベアラインに載らない規格外荷物の構内搬送用にAMR(自律走行搬送ロボット)も活用する。
センター内で働く作業員の暑熱対策にも配慮しており、佐川急便の拠点として初めてエアコンの冷気を逃さないためのシートシャッターを設置。さらに、荷降ろし作業を行うドライバー向けに荷台の中まで冷風を送り込むことができるスポットクーラーと送風機を配備した。
関西・九州でもハブセンターを順次開設へ
佐川急便は、関東ハブセンターに続き、2027年2月に兵庫県尼崎市に「関西ハブセンター」、28年には福岡県内に「九州ハブセンター」を稼働させ、全国の主要エリアでのハブ機能を強化していく。これにより、関東・関西・九州を結ぶ広域輸送ネットワークの最適化を図る。3つのハブセンターの総投資額は1000億円弱に達する。説明会で輸送ネットワーク部の三木康正課長は「3つのハブセンターが完成すれば、荷物処理能力が相当なレベルで高まる。今後の荷物量の増加次第では、中京エリアにもハブセンターの開設を検討していく」と述べた。
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