カーゴニュース 2026年7月28日 第5455号

三井不動産/NTT東日本/NAVER
ミッドタウン八重洲内でロボ配送開始

飲食店商品をオフィスへお届け

2026/07/27 16:00
全文公開記事 宅配・ラストワンマイル マテハン AI・DX・新技術

 三井不動産(本社・東京都中央区、植田俊社長)、NTT東日本(本社・東京都新宿区、澁谷直樹社長)、韓国のNAVER Cloud Corporation(NAVER、キム・ユウォン代表取締役)は21日、東京ミッドタウン八重洲で、館内飲食店のフードやドリンクを館内のオフィスへとデリバリーロボットが配送するサービスを開始したと発表した。同日には配送オペレーションをメディアに公開した。

飲食店で商品を受け取るロボット

  このサービスでは、オフィスワーカーがLINEを通じて注文すると、同施設の地下1階および5階の飲食店の商品を、デリバリーロボットが7階のレンタルオフィス「ワークスタイリング東京ミッドタウン八重洲」まで配送する。デリバリーロボットはNAVERが提供する「Rookie(ルーキー)」を採用しており、地下1階に3台、5階に1台の計4台を配置し、5店舗の商品を配送。商品の積載と受け取り時にはデリバリーロボットに開閉パスワードを入力する。

 

 デリバリーロボットには、カメラ映像をAIで解析して自らの位置や周囲の状況を認識し、自ら判断・走行する「フィジカルAI」を搭載。また、セキュリティドアやエレベータと連携しており、自動でセキュリティドアの解錠やエレベータへの搭乗をすることで、複数フロアをまたいだ配送を可能としている。加えて、クラウド上に構築したデジタルツインを、複数台のロボット共通のデジタル地図として活用することで、ロボットが館内の構造や移動ルートをデジタル空間上で把握。施設内のレイアウト変更があった場合でもクラウド上のデジタル地図を更新するだけで対応できるため、柔軟な運用が可能となる。

 

 今回の取り組みでは、三井不動産がデリバリーロボットサービスの提供と施設運営との連携を担い、NTT東日本がデジタルツイン環境およびデリバリーロボットの設計・構築、保守運用を担当。NAVERがフィジカルAIを活用したデジタルツイン・デリバリーロボット基盤やロボット制御・運用に関する技術提供および支援を行う。

 

 三井不動産とNTT東日本は、これまでも東京ミッドタウン八重洲で、デジタルツインを活用した大規模複合施設向けの実証を行ってきた。今回のサービス開始も昨年度に行われた実証を踏まえて開始したもの。

エレベータを自動で乗り降り

配送フロアの拡大が課題ビル管理業務への活用も

 

 21日に行われたメディア説明会に参加した三井不動産ビルディング本部運営企画二部事業グループの杉本達哉主任は「東京ミッドタウン八重洲の竣工以来、ロボット実証でトライ&エラーを重ねてきて、今回の実装につながった」と説明。課題については「現在は7階のオフィスにしか配送できていないため、今後は配送先を他のフロアへと拡大していく」と述べた。

 

 また、NTT東日本マーケティング統括本部ビジネス開発本部無線&IoTビジネス部先端無線/CPSビジネス担当の増山大史担当部長は「現在はデリバリーロボットとして稼働しているが、今後は1台のロボットが複数の機能を実装することで、より多くの機会で人間と協働することができる」と強調。さらにNAVER LABS Corporation Robotics Groupのグループリーダーのペク・ジュンヨン氏は「3社のパートナーシップが今後も広がることで、取り組みがスマートシティへと拡大していくことを期待している」と語った。

 

 3社は今後、デジタルツインのビル管理業務などへの活用も検討している。    

 

オフィスへと無事に配送
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