カーゴニュース 2026年8月18日 第5459号
ディーエイチシー(DHC、本社・東京都港区、宮﨑緑社長)は5日、川崎市川崎区の「川崎ロジスティクスセンター」の自動化システムの本格稼働を開始した。
同センターは、通販および全国92店舗のDHC直営店への出荷を担う同社の基幹物流拠点。4フロア合計約3万6000㎡で、健康食品や化粧品、医薬品、アパレル、生活雑貨など約9700品目を取り扱っている。
近年同社では、人件費高騰やスタッフの高齢化に対応し、自動化を進めている。2023年の自動倉庫「AutoStore」の導入に続き、今回は「立体型自動仕分けシステム」「自動搬送ロボット(AGV)」「自動封函機」「配送自動仕分け機」を導入し、自動化によるさらなる生産性の向上を目指す。
「T―Carry」でエリアを柔軟に〝つなぐ〟
同社の長谷川俊一ロジスティクスユニット長は、「約9700品目のうち、売上の8~9割を占める上位500品目のA品はDPS(デジタルピッキングシステム)を採用した。そのほかのB品・C品は、トータルピッキング後、立体型自動仕分けシステム『オムニソーター』で仕分けを行う。A品エリア・B品エリアと梱包ステーションを繋ぐシステムには自動搬送ロボット『T―Carry system』を採用した。固定的なシステムだと波動によってバランスが崩れ、全体の生産性が下がる懸念があった」と導入理由を説明した。
自動化システムで1日最大2万オーダーを見込む
DPSによりピッキングされたA品は、椿本チエイン製「T―Carry system」によって、梱包ステーションまで自動搬送される。AGVは状況に応じて、柔軟なルート選択を行い、手空き作業者を見つけて走行するため、生産性の底上げが可能になる。
一方のB品・C品と「AutoStore」から出庫されたアパレル商品は、Gaussy製の「オムニソーター」で仕分けされる。1バッチあたりで、最大200件のオーダーの同時処理が可能となり、生産性は従来比約2・5倍の1000個/時に向上するという。その後、B品・C品も「T―Carry system」で、梱包ステーションまで自動搬送され、顧客別に梱包される。エリアをつなぐ「T―Carry system」のAGVは270台導入された。
梱包されたダンボールはコンベアにより自動封函機へ搬送される。梱包箱のサイズを認識し、封緘から送り状の貼付まで自動で行う。処理能力は1200箱/時間・台で、従来比約2倍の生産性向上を見込む。
その後、椿本チエイン製の配送自動仕分け機「クイックソート」によって、日付別・方面別・配送業者別に仕分けされる。処理能力は4000箱/時間で、生産性は従来比約2・4倍になるという。
今回導入された一連の自動化システムにより、1日当たりの出荷件数は平均1万6000オーダー、最大2万オーダーを見込んでいる。
半分以下のスタッフで30%の生産性向上を目指す
DHCでは、今回の自動化システムの導入で、従来の半分以下の作業者数で出荷処理能力の30%向上を目指す方針だ。
長谷川氏は、「今回稼働を開始した自動化物流センターは、『品質』『生産性』『瞬発力』の向上を具現化した。自動化された物流環境と創意工夫あふれる運用を融合し、よりお客様がほしいタイミングで商品をお届けすることを目指している」とした上で、「現状は出荷能力の半分程度の稼働だが、これを早期に70~80%程度まで引き上げていくことが直近の課題だ」と今後の意欲を示した。
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