カーゴニュース 2024年7月18日 第5260号
JHRネットワークサービス(本社・東京都港区、西方麻衣社長)とフジトランスポート(本社・奈良県奈良市、松岡弘晃代表取締役)が提供する、大型車両の緊急時代車手配サービス「イザトラ」がより利用しやすくなった。東京海上日動火災保険との提携により、6月から運送保険の補償として同サービスの提供を開始。トラック事業者は事故発生時やトラック故障時に保険で代車手配サービスを受けられるようになる。
JHRネットワークサービスとフジトランスポートでは2021年に共同事業として、「イザトラ」を立ち上げた。車両故障などのトラブルが生じた場合、代車を手配し、顧客に代わって荷物を納品先に配送するサービスで、代車の手配、積み荷の積み替え、配送、納品までを迅速かつワンストップで提供する。
代車の提供をフジトランスポートが担う。同社は大型車を主体にグループで3000台、協力会社も合わせると5000台の車両を稼働させており、全国規模で対応が可能。荷物の積み替え場所としてディーラーの整備工場が利用しにくい場合、フジトランスポートの100ヵ所超の拠点も利用できる。
レッカー車およびレンタカーの手配も同時進行で行える。トラブルが発生した場合、コールセンターに連絡し、レッカー車と代車を手配。レッカー車が整備工場等に故障車を運び、フジトランスポートが提供する代車に荷物を積み替え、同社のドライバーが納品先に輸送。故障車両のドライバーの帰宅用にレンタカーも貸し出す。
トラック事業者がトラブルなどで荷主と約束した日時に荷物を届けられないと、信用が失墜し、取引の縮小や停止につながるリスクもある。ただ、費用がネックとなり、代車手配サービスの利用を躊躇するケースもあった。そこで、東京海上日動火災保険と提携し、同サービスを保険の補償として提供する新たにスキームを構築した。
具体的には、東京海上日動火災保険が6月から、緊急時に代行輸送手配サービスを提供する運送保険の販売を開始。保険金の支払いに代えて、代車および代車を運転するドライバーを提供するもので、トラブル発生時に専用のコールセンターに連絡するだけで保険補償として「イザトラ」のサービスを受けられるようになった。
「イザトラ」の依頼受付は専用のフリーダイヤルで24時間365日体制。沖縄、離島を除く全国をカバーし、依頼から現場到着まで最短で1時間程度。代車の種類として大型車・中型車をはじめ冷凍車、冷蔵車等のラインナップをそろえており、積み替え作業では、フォークリフト荷役だけでなく、ばら積み貨物にも対応する。
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