カーゴニュース 2024年8月27日 第5269号

全ト協
コスト転嫁遅れで景況感は悪化

今後はドライバー不足感強まる

2024/08/27 13:52
トラック輸送 団体

 全日本トラック協会(坂本克己会長)はこのほど、2024年4~6月期のトラック運送業界の景況感(速報)をまとめた。運賃・料金の水準は改善基調にあるものの、燃料高・物価高等に対するコスト転嫁の進捗が遅れていることを背景に、業界の景況感は▲31・4と前回(1~3月期)より5・3 pt悪化。来期見通しは、事業環境の不透明感を背景に、▲41・3と9・9 pt悪化する見込み。

 

 実働率は▲17・5と5・6 pt悪化、実車率は▲14・3と0・6 pt改善した。運転者の採用動向は▲16・6と2・5 pt上昇、運転者の雇用動向(労働力の不足感)は74・0と8・6 pt低下し、労働力不足感は緩和した。今後の見通しは、実働率は▲22・0と4・5 pt悪化、実車率は▲20・2と5・9 pt悪化し、輸送効率は悪化する見込み。運転者の採用動向は▲21・5と4・9 pt低下し、運転者の雇用動向は83・4と9・4 pt上昇し、運転者労働力の不足感は強くなる見込み。

 

 所定外労働時間は▲46・6と10・4 pt減少、貨物の再委託(下請運送会社への委託割合)は▲14・3と9・6 pt減少した。経常損益は▲13・9と12・5 pt改善した。今後の見通しでは、所定外労働時間は▲49・3と2・7 pt減少し、貨物の再委託は▲19・3と5・0pt減少の見込み。経常損益は▲22・4と8・5 pt悪化を見込む。

 

 一般貨物では、運賃・料金の水準は41・0と0・7 pt改善したものの、輸送数量は▲25・9と8・7 pt悪化したことから、営業収入(売上高)は▲8・5と3・5 pt悪化した。営業利益は▲11・3と9・5 pt改善した。今後の見通しでは、輸送数量は▲25・5と0・4 pt改善、運賃・料金の水準は34・9と6・1 pt悪化することから、営業収入は▲14・2と5・7 pt悪化する見込み。営業利益は、▲17・0と5・7 pt悪化する見通し。

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