カーゴニュース 2024年9月24日 第5277号
ハピネット(本社・東京都台東区、榎本誠一社長)は17日、子会社のハピネット・ロジスティクスサービス(本社・千葉県市川市、花岡信和社長)が23年ぶりに「ハピネット市川ロジスティクスセンター」のリニューアルを実施し、2日から稼働を開始したと発表した。各種自動化機器を導入・更新することで、物流業界の深刻な働き手不足に対応する。
玩具・模型玩具やビデオゲームなどのエンタテインメント商材を取り扱う市川ロジスティクスセンターは、2001年10月からハピネットの物流機能の中心として稼働していたが、機械の老朽化により本来の能力が発揮できない状態にあった。こうした背景から、さらなる「自動化・省人化・効率化」を実現することが必須と判断。これまで培ってきた「エンタテインメント物流」の経験を活かした新しい物流設備の導入と機械の入れ替えを実施した。
具体的には、ケース立体自動倉庫「ファインストッカー」(ダイフク製)を導入。スタッカークレーンが商品の入ったコンテナや段ボール箱などを棚に自動で運び、保管する自動倉庫で、作業者の元に商品が搬送される、GTP(Goods To Person)の考え方を実現。高さ5・5mの空間を有効活用でき、労力と人員を削減するだけでなく、在庫管理精度の向上にも寄与する。今回導入した自動倉庫は、最大2万2000個のケースまたは折りたたみコンテナ(オリコン)を収納することができ、様々なサイズに対応している。
併せて、リニューアル前から使用しているピースソーター(リニソート、椿本チエイン製)を入れ替えた。同時に178店舗分の仕分け作業を行うことで、1時間あたり1万3000個の商品の仕分けが可能。商品のJANコードを自動で読み取る機能が追加され、作業の効率化・簡略化を実現している。
また、仕分け作業の効率化を図るため、商品を複数の小型AGV(無人搬送車)で搬送する自動出荷システム「T-Carry system」と、「シャッターアソートシステム」(椿本チエイン製)を導入。小型AGVが作業者の元に商品を運び、作業者は出荷に必要な数量を「シャッターアソートシステム」に入れるため、繊細な商品の仕分け作業が可能になった。同時に180店舗分の仕分け作業を行うことが可能で、40台以上のAGVが9000個の商品をステーション(シャッターアソートステム)に運ぶ。
購読残数: / 本
恐れ入りますが、ログインをした後に再度印刷をしてください。