カーゴニュース 2026年4月21日 第5429号
日本経済団体連合会(経団連、筒井義信会長)は13日、公正取引委員会が意見募集(パブリックコメント)した物流特殊指定における「特定荷主が物品の運送または保管を委託する場合の特定の不公正な取引方法」の改正案に対し、実務上の影響を考慮する観点から意見を提出した。経団連は今年1月に施行された取適法(中小受託取引適正化法)や、物流に関する優越的地位の濫用規制を整備することは「取引適正化の観点から評価できる」としたうえで、改正案について文言および趣旨を明確にし、実務上の適切な運用が行われるようにする観点から意見表明したもの。
具体的には、代金に関する協議プロセスにおいて、特定荷主が特定物流事業者に対し「当該コストの増加に関する根拠資料」の提出を求めることは、直ちに違反行為に該当しない旨を明示すべきとした。経団連は「委託側が受託側に根拠資料の提出を求めること自体を否定するものではない」として、「協議の過程において根拠資料の提出を求める行為は、通常の交渉の範囲内のもの」だと主張。
特定着荷主が荷役や附帯作業など運送以外の役務提供を要請することについて、特定発荷主や特定発荷主から運送を受託した運送事業者側に責任がある場合は、規制対象外とするなど、実務に即した解釈を求めている。また、たとえば、着荷主が物流事業者に対して契約に定められていない荷役作業を要求した場合、当該物流事業者が発荷主に確認せずに独断で作業を提供した事例では、「特定発荷主が運送を受託する事業者に当該提供の行為をさせる場合」に該当せず、規制対象にならないかについての解釈を示すべきとした。
さらに、運送内容の変更ややり直しに関する規定では、「荷待ち」のような複合的要因による事象については、物流特殊指定の規制対象から除外すべきと指摘。
「荷待ちは複数の主体が相互に影響し合うなかで発生する複合的な現象であり、特定の主体の行為のみに起因するものではない」として、荷待ちが「運送内容の変更ややり直し」には該当しないと主張しており、過度な規制はかえって実務の混乱を招くとしている。
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