カーゴニュース 2024年4月16日 第5234号

大橋運輸
保温素材による睡眠課題解決を検証

「睡眠時間15分増加」などの改善傾向示す

2024/04/16 15:24
トラック輸送 人材・働き方・賃金 DX・システム・新技術

 大橋運輸(本社・愛知県瀬戸市、鍋嶋洋行社長)はこのほど、ウェルネス関連事業を手がけるTENTIAL(テンシャル、本社・東京都中央区、中西裕太郎代表取締役CEO)と共同で、保温素材「SELFLAME(セルフレイム)」を利用した睡眠課題の解決に向けた臨床研究を行った。その結果、睡眠関連指標が改善傾向を示したほか、総睡眠時間が約15分長くなったことを確認した。8日にTENTIALが発表した。

 

 「SELFLAME」は繊維原料に独自配合した極小セラミックスの粉末を練り込むことで、着用者の対応を利用して保温する素材。今回の臨床研究は2023年12月に、睡眠専門医の白濱龍太郎氏監修のもと、大橋運輸の従業員20人を対象とし、同素材を用いた製品を利用した睡眠と一般的なパジャマの着用による睡眠を比較・分析した。運輸業界では不規則な労働時間や長時間の運転が問題視されていることから、睡眠不足などドライバーの睡眠課題の解決を目指して実施したもの。

 

 研究では、活動量計を用いた睡眠測定、睡眠ホルモンであるメラトニンの採取、脳波などの睡眠関連指標測定を実施。その結果、リング型活動量計の各種睡眠パラメータが改善傾向を示した。また、総睡眠時間は15分ほど長くなったという。

 

 さらに、睡眠時に多く分泌され、概日リズム(サーカディアンリズム)の調節にも関わるとされるメラトニンの分泌量についても検証。良い睡眠習慣が取れると起床時の分泌量が減少し、睡眠不足の場合は分泌量が減少しきらないという想定のもとで評価を実施した。その結果、週の後半にかけて起床時のホルモン量が減った従業員が47%に及ぶなど、検証を通じてしっかりと睡眠を取れていることを示唆する内容となった。

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