カーゴニュース 2024年10月17日 第5284号

イトーヨーカ堂、非コンビニ事業整理の影響は…

「一般貨物自動車運送業」は872社

2024/10/17 07:00
荷主・物流子会社

 帝国データバンクは「イトーヨーカ堂」サプライチェーン動向調査を行い、その結果を公表した。供給網を構成する企業を業種別にみると、配送業務などを担う「一般貨物自動車運送」が突出している。北海道では、既に札幌都市圏を含め全店舗の閉鎖が決定しており、閉鎖対象の店舗などへ商品配送を行っていた企業の供給網で影響が及ぶ可能性がある。

 

 カナダのアリマンタシォン・クシュタール社から買収提案を受けたことを受け、国内流通大手のセブン&アイ・ホールディングスは、企業価値向上策として傘下のイトーヨーカ堂など食品スーパーや外食、専門店事業など、主力となるコンビニエンスストア以外の非中核事業を整理する方針をこのほど明らかにした。同社は既に、運営するGMS型店舗について首都圏を中心に集約し、2026年までに国内33店舗を閉鎖する構造改革を進めている。

 

 「イトーヨーカ堂」向けに生鮮品を供給する企業や、テナント出店などで取引があるサプライチェーン企業(供給網)の総数は、2024年7月時点で国内に1万485社判明した。派生する売上高(取引高)は1兆7706億円にのぼり、同社の年間売上高8149億円(24年2月期)の約2・2倍の規模となっている。

 

 供給網を構成する企業を業種別に見ると、配送業務などを担う「一般貨物自動車運送」が872社を占めた。店舗間配送のほか、ヨーカ堂向けに物品を供給する企業間輸送などの業務が多いことを背景に、「他の食料・飲料卸(バター、水産練り製品など)」(377社)に比べて2倍以上の水準だった。

続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。