天井クレーン使い作業を省力化

カーゴニュース 2025年5月29日 第5342号

関西化成品輸送
タンクの載せ換えなど「車両事業」が堅調

2025/05/29 07:00
全文公開記事 危険物・化学品

 JR貨物安治川口駅に隣接した「鉄道直結型」のタンクターミナルを運営する関西化成品輸送(本社・大阪市此花区、白木禎社長)は、2025年4月1日に創立60周年を迎えた。「化成品事業」、「車両事業」、「不動産事業」の3つを柱に事業展開。「車両事業」は「化成品事業」の顧客と重複するなど目に見えないシナジーも見込まれ、今後は定期的な受注を維持・拡大するため、協力会社も含めたスタッフの確保に力を入れる。

 

 同社の「化成品事業」の中核であるタンクターミナルは危険物タンク24基、ケミカルタンク9基、普通品タンク7基の計40基で構成。近年のトレンドである多品種小ロット品に最適な300~500㎘サイズのタンクが全体の半分を占め、SUS(ステンレス)化比率は7割。タンクの種類も水没式、断熱仕様、冷却・加温などの付帯設備付きなどバラエティに富んでいる。

 

 タンクはフル稼働している一方、昨年夏頃から構内の危険物倉庫で在庫スペースに余裕が出ており、とくに輸入貨物の落ち込みが目立つ。将来的な構内再編への準備として一部側線の線路を撤去して約2350㎡の用地を創出し、スペースの有効活用策を継続して検討、タンクターミナル事業に必要な倉庫スペースを維持しながら、より需要が見込めるタンクの増設などの可能性を模索する。

 

 堅調に推移しているのが「車両事業」だ。タンクコンテナ・タンクローリーの容器再検査、載せ換えや架装工事、リース契約、各種コンテナ等の製作・点検・補修・メンテナンスまで多岐にわたる業務を展開。中核となる高圧ガス容器再検査は、専門知識を持った熟練スタッフと「低コスト&スピード」を強みに全国展開しており、国内化学薬品メーカーに対し一定のシェアと知名度を確立している。

 

 「車両事業」で強みとなっているのが、天井クレーンを備えた作業場。タンクを車体から外して、あるいはコンテナを貨車から降ろして作業できるため、安全かつ確実な作業につながり、トラックだけでなく鉄道の引き込み線を使って作業場への搬出入を行える。目視検査や各種非破壊検査等を含む高圧ガス容器再検査、タンクの載せ換え・架装業務は将来にわたって一定の需要が見込まれ、31‌ftウイングコンテナの検査・修繕にも注力する。

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