カーゴニュース 2025年6月26日 第5350号

メーカーインタビュー①
完全自動化に向け製品ラインナップを強化していく

ダイフク 常務執行役員イントラロジスティクス事業部門長 鳥谷則仁 氏

2025/06/26 07:00
全文公開記事 インタビュー マテハン

完全無人化を目指して

ピース単位での仕分・搬送を自動化する「SOTR-S」

 当社グループでは、「2030年のありたい姿」として「完全無人化ソリューションの提供」を掲げており、そのために現在、すべての工程を自動化すべく新製品の開発に注力しています。例えば、搬送・仕分けを自動化する「SOTR(ソーティングトランスファーロボット)」シリーズでは、パレット積みの荷物に対応した「SOTR-L」、ケース単位の「SOTR-M」、ピース単位の「SOTR-S」、自動倉庫設備と連携し省スペースで旋回可能な「SOTR-F」と、製品の大きさや用途に合わせてきめ細かく対応します。また、省スペースで高精度の自動ピースピッキングを実現する「XY―ピッキングロボット」を新製品として投入したほか、一時保管や仕分け、順列出庫機能を備えた高能力荷揃えシステムである「シャトルラック」シリーズでは、従来のY軸方向に加えてX軸方向にも台車が動けるようにし、格納効率を高めたケース系の保管システム「シャトルラックMX」も販売を開始しました。近年、スピード出荷の需要が高まるなか、お客様の多様なニーズに柔軟に対応できる製品ラインナップが揃ってきました。完全自動化に向けては、デバンニング領域や袋物、不定形品などのピッキングで課題が残っているものの、徐々に対応領域が広がっており、道筋としては順調に進んでいます。

省スペース作業を実現した「XY-ピッキングロボット」
XY軸で台車が動く「シャトルラックMX」

 そうした当社グループの「ありたい姿」を実現するためには、これまで以上にAI技術の活用などDX推進が不可欠になります。そのため、今年5月にJDSCと戦略的パートナーシップ契約を締結し、革新的なマテハンシステムの開発、業務高度化に向けたAI・アルゴリズム開発、データサイエンティストをはじめとするデジタル分野での人材育成など、広範囲に及ぶ連携を強化していきます。JDSCが持つノウハウや技術を活用することで、社内でAI技術を使いこなせる人材を増やすとともに、その知見を新製品の開発や工場における生産性向上、業務効率化などにフィードバックしていきたいと考えています。

JDSCと連携・協業を加速

お客様設備の安定稼働のために

 

 当社は、お客様の設備が安定して稼働できるように、保守・点検や部品交換などのサービス領域を強化しています。24時間体制のシステムサポートセンターを設置しているほか、全国各地に配備しているサービスセンターを増設し、これまで以上にお客様の近くで設備の安定稼働を支えられる体制づくりを進めています。また、お客様のニーズに柔軟に対応するため、サービスメニューを拡充しています。現在は、システムが停止する前に予防措置を講じる予知保全システムの開発にも取り組むなど、サービス品質の向上に努め、設備の安定稼働を支えます。

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