カーゴニュース 2026年4月21日 第5429号
ユーピーアール(upr、本社・東京都千代田区、酒田義矢社長)の2026年8月期第2四半期連結業績は増収増益だった。売上高は76億3200万円(前年同期比1・7%増)、営業利益は5億8100万円(約3・45倍)、経常利益は8億800万円(約2・40倍)、純利益は5億1400万円(約3・58倍)となり、EBITDAは16・2%だった。なお、保有するレンタルパレットの使用状況を確認したところ、プラスチック製パレットの使用可能期間が従来に比べて延びていることが判明したため、当連結会計年度の期首からレンタルパレットの耐用年数を1年延長した。この変更により減価償却費が削減され、従来の方法に比べて売上総利益、営業利益、経常利益、税金等調整前中間純利益はそれぞれ3億830万円増加している。
セグメント別にみると、主力のレンタルパレット事業の売上高は53億100万円(前年同期比2・3%増)となった。輸送・保管で利用される一貫パレチゼーションのレンタル売上高は前年比14・2%増と2ケタの伸長となった。大手家庭紙メーカーが参画する家庭紙パレット共同利用研究会が共同利用する専用パレットについて、幹事社の4社目も本格運用を開始し、再生紙メーカーも増加したことで堅調に推移した。また、紙おむつなど紙加工品メーカーのパレット活用が本格化したほか、アイスクリームや冷凍食品などでパレット回収ネットワークを活用した取り扱いが増加。加えて、玄米輸送でのパレット利用が堅調に推移したことで業績を押し上げた。
15日に開催したオンライン説明会で酒田社長は「ドライバーの荷待ち・荷役作業時間を削減することを目指す改正物流効率化法が今月から完全施行された。レンタル方式でのパレット輸送は物流効率化の手段として高い関心を集めている。これを受け、一貫パレチゼーションの需要は堅調に推移し、売上高が順調に積み上がっている」と説明した。一方、スポットレンタルに関しては、物価上昇による個人消費の回復の遅れや、港湾地区の物量の回復が弱いことなどの影響を受け前年比3・6%減となった。海外事業はタイを中心に好調に推移し、売上高は15・6%増となった。パレットの保有枚数は足元では531万枚となり、26年8月期通期では540万枚とする予定。
26年8月期通期の連結業績は、売上高が前期比1・6%増の156億円、営業利益が約2・73倍の7億6000万円、経常利益が39・4%増の10憶4500万円、当期純利益が約2倍の6億7000万円を計画する。
アシストスーツのメーカー機能を譲渡
uprは26年8月期から2年間を「構造改革フェーズ」と位置付け、コア事業であるパレットレンタルの競争力強化と収益構造の改善を図り、事業の選択と集中に取り組んでいる。その一環としてアシストスーツ事業を見直すことを14日に決めた。具体的には、アシストスーツの商品企画・開発・生産などメーカー機能を、アシストスーツのデザイン・企画や販売を行うヴァーゴウェーブ(VW社)へ6月に譲渡する。併せて同月、アシストスーツの販売事業を行う新会社サポートジャケットを設立し、新会社の株式の一部をVW社に譲渡する。これについて酒田社長は「14年9月からアシストスーツ事業を開始し、累計約5万着の販売を通じて物流・農業・建設・介護といった社会を支える方々の負担軽減に貢献してきた。市場環境が変化に応じ、この事業が持つ高い技術力と実績を、より広範なリソースを持つVW社のもとで開花させることが顧客への提供価値を最大化する最良の道だと確信し、今回の決定となった」と説明。メーカー機能を譲渡することで「これまで以上に魅力的な商品をタイムリーに提供していく」方針を示した。一方、販売店への卸機能はVW社と設立する合弁会社が行う。また、uprによるアシストスーツの販売は、VW社から商品を仕入れて行う形態で継続する方針。
レンタル業界再編は顧客の利便性向上に寄与
酒田社長は、業界最大手の日本パレットレンタル(JPR)が同業の日本パレットプール(NPP)を子会社化したことについて言及。「当社とJPRは、両社共通のレンタルパレットのサービス基盤『XROP(クロップ)』を共同運用している。これはパレットの発注・返却、受け払い、問い合わせなどの様々な機能やサービスをワンストップで受けられるもので利便性が高い。NPPがJPRのグループに加わることで『XROP』のサービスを提供できる機会が増えると予想される。顧客にとってより一層レンタルパレットを利用しやすい環境が整い、利便性が向上すると期待している」と述べた。
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