カーゴニュース 2025年7月29日 第5359号
ライフサポート・エガワ(本社・東京都足立区、江川 哲生社長CEO)は22日、グループ初の取り組みとしてEVトラックを5台導入し、納車式を行った。CO2ゼロエミッションに向けた取り組みの一環で、酒類の共同配送に活用する。また、8月からは共同配送に参加する荷主に対し、すべての輸送シーンでのCO2排出量の可視化サービスを開始。環境への取り組みを強化していく考えだ。
同社はコアサービスとして30年以上前から、共同配送事業を展開。中小メーカーを中心に150社以上が利用するコンビニエンスストア向けの全国共同配送では、ミルクラン方式で集荷した商品をハブ拠点に集約した後、全国57ヵ所のセンターとデポに直接納品する「発地集約型共配」を展開し、製菓メーカーなどを中心に約150社が利用している。2023年5月からCO2排出量の削減効果を可視化し、CO2排出量を89%(年間6万4000t)削減した。
同社では30年度にCO2排出量50%削減(19年度比)、50年カーボンニュートラル実現を掲げ、環境への取り組みを推進。今回、その一環としてZO MOTORS(本社・東京都中央区、花田晋作CEO)製のEVトラックを5台導入した。8時間の普通充電により180㎞の航続が可能で、都内を中心とした酒類の共同配送で活用。保守やメンテナンスなども含め、航続距離や輸送シーンなどを検証しながら運用する。
EV車両を導入することで、バッテリー駆動による騒音の低減を実現し、定期的なオイル交換も不要となる。また、部品モジュール化によりメンテナンスコストの圧縮にも寄与する。今回、車両を提供したZO MOTORSの花田社長は「販売で価格優位性を持つだけでなく、トラック導入後の継続的なサポートにも力を入れ、長期的な関係を築いていきたい」とコメントした。
なお、ライフサポート・エガワでは、23年5月から大手コンビニエンスストア向けの輸送シーンにおいて、顧客ごとのCO2排出量のフィードバックを行っている。今年8月からはすべての輸送シーンでのCO2排出量のフィードバックを開始。共同配送事業に参画する荷主企業に対し、付加価値として無償でデータを提供し、共同配送によるCO2排出量の削減効果を可視化する。
このほか、輸送シーンにおけるCO2排出量削減では、水素トラックの実証実験など次世代トラックの導入に向けたトライアルを開始。モーダルシフトにも取り組む。建物・電力のCO2削減では、グリーン電力の購入や、27年度以降には足立センターのリニューアルも予定し、ZEB認証の取得を目指す。
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