カーゴニュース 2025年7月29日 第5359号
プライム ライフ テクノロジーズ(PLT、本社・東京都港区、道浦正治社長)とPLTグループ住宅3社(パナソニック ホームズ、トヨタホーム、ミサワホーム)は24日、各社の輸送協力会社19社の稼働状況に応じて車両を相互融通するなど、輸送連合体制を構築したと発表した。2024年度末までに年間で4tトラック261台分に相当する輸送力不足を補完する改善を行い、26t―CO2の削減を実現した。
3社合計で全国に14ヵ所の生産拠点と85ヵ所の物流拠点があり、これらを活用し「地産地消」、「物流拠点の共同化」、「輸送の効率化」、「輸送の連合化」などの取り組みを進めてきた。
具体的には、大型部材の生産について、3社の生産・物流拠点を共同活用し建築予定地最寄りの拠点で生産することで、長距離輸送を削減。九州エリア向けのパナソニック ホームズやトヨタホームの屋根パネルを、パナソニック ホームズ九州中継センター(福岡県大刀洗町)やミサワホーム福岡工場(福岡県鞍手町)で組み立てることで輸送を効率化。今後も、地産地消の対象部材の拡大検討を進めていく。
また、3社の生産・物流拠点を共同活用し、長距離輸送時の中継デポとして利用することで、長距離輸送を抑制しドライバーの拘束時間やトラック台数を削減。パナソニック ホームズ湖東工場(滋賀県東近江市)から愛知県東部エリアへの輸送の際にトヨタホーム春日井事業所(愛知県春日井市)を中継デポとして活用している。
3社の「帰り便」を有効活用することで、空車での回送を削減し輸送を効率化。ミサワホーム岡山工場(岡山県備前市)から同名古屋工場(愛知県江南市)への配送の帰り便を活用し、パナソニック ホームズ湖東工場からパナソニック ホームズ岡山デポ(岡山県倉敷市)への部材を配送している。
特に輸送力がひっ迫する関東・中部地区で、3社の輸送協力会社のネットワークを共有。3社の繁閑差を活かして各社の輸送協力会社19社を相互活用する体制を構築し、ピーク時のトラック台数を平準化。繁忙期におけるミサワホーム沼田工場(群馬県沼田市)からミサワホーム松本基地(長野県松本市)への部材転送に、パナソニック ホームズの輸送ネットワークを活用している。
このほか、過去2年にわたる取り組みの中でモーダルシフトやトレーラ共同活用なども進めており、これらの活動を通してさらなる輸送効率化ならびにPLTグループが掲げるカーボンニュートラル目標の達成(30年度までのCO2排出量50%削減)の実現を目指す。
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