カーゴニュース 2024年5月30日 第5246号
トーエイ物流(本社・埼玉県久喜市、遠藤長俊社長)は、埼玉県本庄市で「本庄第2物流センター」を新設する。危険物倉庫4棟、普通品倉庫1棟の計5棟で構成され、危険物倉庫のうち2棟は定温庫とし、加温にも対応。化粧品など小ロット貨物もターゲットに据え、2025年7月の竣工を予定している。
常温・定温危険物倉庫の一部にラック導入
本庄第2物流センターは、2021年5月にいまい台産業団地内に開設した「本庄物流センター」から車で約5分の立地。危険物倉庫(900~1000㎡予定)4棟は消防法危険物第4類全般に対応し、指定倍数は無制限とする。
定温危険物倉庫2棟は庫内を分割し、空調により「5℃」「10~30℃」に温度設定でき、加温のニーズにも対応。常温危険物倉庫、定温危険物倉庫の一部にはラックを導入し、小ロットの危険物を本格的に扱っていく方針。
化学品原材料のほか、化粧品の取り扱いを想定し、普通品倉庫(約660㎡)に作業室を設ける。他の拠点やグループのトーエイ・パッケージでも化粧品の流通加工の実績があり、「本庄第2物流センター」も化粧品・医薬部外品製造許可(包装・表示・保管)を取得予定。
危険物倉庫に小型の普通品倉庫を併設しているのは、危険物倉庫のユーザーが扱う普通品貨物や資材などの保管に1ヵ所で対応し、利便性を高めるためで、普通品倉庫では指定可燃物に該当する貨物も扱えるようにする。
危険物倉庫4棟(計約380 0㎡)から成る「本庄物流センター」(本庄市)は、消防法危険物第4類、第2類(引火性固体)、劇物に対応し、オイル、塗料、リチウムイオン電池などを扱い、満床稼働している。
「本庄第2物流センター」が完成すると、本庄エリアにおけるトーエイ物流の危険物倉庫のキャパシティーは約7670㎡に拡大。エリア2拠点の立地の近さを活かし、作業員の融通など応援体制も整え、オペレーションの効率化を図る。
「小田原物流センター」も温度管理貨物に対応
なお、トーエイ物流では昨年5月には神奈川県小田原市で「小田原物流センター」が本格稼働。危険物倉庫3棟と普通品倉庫1棟で構成され、消防法危険物第4類に対応。危険物倉庫の2棟には空調を導入し、温度管理が必要な貨物も扱える。
旧秦野営業所(神奈川県秦野市)から車庫を「小田原物流センター」に移転し、トラック営業所を併設した。危険物倉庫、普通品倉庫からのトラックの手配に柔軟に対応でき、北関東~中部圏の中継拠点としての活用も提案していく。
このほか、トラック営業所を有する名古屋、大阪でも危険物倉庫を備えた中核的物流センターの整備を構想しており、このうち大阪では、内陸部で危険物倉庫2棟(計約1980㎡)の検討を進めている。
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