カーゴニュース 2025年9月9日 第5369号
アジア最大の物流展示会である「国際物流総合展」。その関連イベントである「INNOVATION EXPO」が10日から12日までの3日間、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される。INNOVATION EXPOとしては2020年、21年、23年に続き、今回が4回目の開催となる。来場者や出展者からの「物流業界の最新の製品情報を毎年知りたい」「新商品情報を毎年発信したい」というリクエストを受けて、国際物流総合展とINNOVATION EXPOとの両輪稼働も定着してきており、今回は前回を大きく上回るイベントとして過去最大の6万人の来場者を見込む。
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現時点での出展者は462社・団体/1859ブースとなる予定で、2年前の第3回の401社・団体/1230ブースを大きく上回るなど、開催規模や来場者は回を追うごとに拡大している。
今回のスローガンは『物流を止めない。社会を動かす。』――。経済や社会の進化を止めないためには、社会インフラである「物流」の持続可能性を維持していくことが欠かせない。折しも、改正物効法をはじめとする物流関連法の施行が相次ぎ、来年4月からは大手荷主にCLO(物流統括管理者)の選任が義務化されるなど、物流は新たなステージを迎えつつある。また、2030年を見据えた次期総合物流施策大綱の策定作業も進んでおり、物流業界は新たな針路に向けた歩みに踏み出そうとしている。
転換期を迎えた物流にとって、欠かせないのが新技術によるDXや業務革新。物流やサプライチェーン領域では今、以前であれば不可能だったことを可能にする技術が数多く誕生しており、そうした日進月歩の進化を体感できる場として、今回のINNOVATION EXPOは重要な機会を提供することになるだろう。展示会には多くのテック系スタートアップの出展も予定されており、物流の〝現在地〟と進化の可能性を感じられるはずだ。
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また、加速度的な変化を続ける物流の動向にアンテナを張り、物流行政や業界の最新の動きをアップデートしていくことも重要だ。INNOVATION EXPOでは展示会以外にも「ロジスティクスイノベーションフォーラム」が同時開催される。連日、物流行政の最新動向や荷主・物流事業者の取り組み事例の発表が予定されており、興味深いセッションが盛りだくさんだ。
自社の物流革新を実現するためのヒントが数多く詰まっている今回のINNOVATION EXPOをフル活用してほしい。
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