カーゴニュース 2024年5月21日 第5243号
大王製紙(本社・東京都千代田区、若林賴房社長)と北越コーポレーション(本社・東京都中央区、岸本晢夫社長CEO)は15日、戦略的業務提携基本契約の締結について決議した。生産技術、原材料購買、製品物流をテーマに取り組み、3年後の2026年度に大王製紙で20億円程度、北越コーポレーションで30億円程度の営業利益増加を目標としている。
原材料購買では、主原料である木材チップについて、安定調達、在庫適正化、コスト低減等を目的に協力体制を構築。具体的には両社調達先からの木材チップ相互融通、環境負荷や船舶コスト軽減を目的とした2港揚げやチップ船の相互活用、地政学的リスクによる不安定な海上輸送問題に対する共同BCP対策等を計画する。また、自製パルプや原材料・消耗品の相互融通による在庫等の有効活用と調達コスト低減、製品物流と併せた原材料国内輸送連携による物流コスト低減などの具体策に取
り組む。
製品物流では、グループ会社を含む両社生産拠点間のラウンド輸送(相互輸送)により両社で交錯している物流の解消および物流コスト低減を図る。当初は北越コーポレーション新潟工場と大王製紙可児工場(岐阜県)およびいわき大王製紙(福島県)間、大王製紙三島工場(愛媛県)と北越コーポレーション紀州工場(三重県)間で試験的に取り組みを開始することを計画。円滑なオペレーション
体制を確立した上で、両社グループ全体に展開していく。
また、北越コーポレーションが私有するコンテナや両社物流倉庫の相互活用により、二次配送の効率化に取り組むとともに、製品物流におけるCO2削減効果を検証していく。
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