カーゴニュース 2026年5月19日 第5435号

FOCUS
25年度の宅配大手3社、2年連続で増加

2・7%増の48・4億個、3社とも前年上回る

2026/05/18 16:00
全文公開記事 FOCUS 宅配・ラストワンマイル 物流データ・統計・調査

 2025年度の宅配便大手3社(ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便)の取扱個数の合計は前年度比2・7%増の48億4400万個となった。2年連続での増加となり、3社ともに前年実績を上回ったのは、コロナ禍で通販需要が大幅に伸びた20年度以来となる。伸び率は2ケタ増を記録した20年度に次ぐ、直近6年間で2番目の高さとなった。22年秋以降、インフレによる物価上昇などにより消費マインドが冷え込み、ECを中心とした宅配需要は低調に推移していたが、投函型の小型荷物の増加や越境ECが伸びを支えた。

 

24年度比で1億2600万個増

 

 25年度の大手3社合計の取扱個数は、24年度実績から1億2600万個の増加となった。


 20年度以降の大手3社の動向を振り返ると、コロナ初年度だった20年度は在宅による巣ごもり需要によって通販利用が爆発的に増加し、3社計で前年度比5億個増(12・4%増)の45億3300万個を記録。翌21年度はその反動減もあって伸び率自体は2・2%増にとどまったが、個数ベースでは前年比で約1億個の増加となった。

 

 22年度は下期から需要が停滞し、伸び率が1%増の微増にとどまるとともに、3社のうち2社が前年割れになるなど成長が鈍化。翌23年度も停滞モードが続き、ヤマト運輸と佐川急便の2社が前年割れになるなど、消費低迷による減速が顕在化した。

 

 24年度は上期こそ低調に推移したものの、下期以降は緩やかながら増加基調に転じ、結果的に前年を上回る形で着地。25年度もこの基調が続き、20年度以来、全社が前年実績を上回った。

 

投函型商品、越境ECが伸びをけん引

 

 各社の実績を見ていくと、ヤマト運輸は23億9200万個となり、前年度比1・7%増、前期から約4000万個の増加。内訳をみると、主力3商品(宅急便、宅急便コンパクト、EAZY)の実績は1・0%減の19億4100万個と前年を下回った一方、投函型商品(ネコポス、クロネコゆうパケット)は15・4%増の4億5100万個と2ケタの伸びとなり主力3商品の落ち込みをカバーした。主力3商品の実績が前年を下回ったのは、大口法人を中心にプライシング適正化に注力したことが理由で、大口法人向けの取扱個数は3・7%減となった。


 佐川急便の「飛脚宅配便」の実績は13億2400万個、前年度比4・2%増。個数ベースでは前年から約5300万個の増加となった。同社はここ数年、個数よりも単価を重視する方針もあり、22年度から24年度まで3年連続で前年割れが続いていたが、25年度からは単価/個数とも重視する方針に転換。成長分野と位置づけた越境EC荷物の取り込みや、旧C&Fロジのグループ化に伴う保冷荷物の取り扱い増加が寄与し、3社の中で最も高い伸びを確保した。とくに越境EC荷物の取扱個数は1億2000万個となり、中期経営計画の最終年度(27年度)も目標を初年度で上回った。

 

 日本郵便の実績は2・9%増の11億2800万個となり、個数ベースでは3300万個増だった。内訳をみると、ゆうパックの取扱個数は1・3%増の5億6500万個、ポスト投函型のゆうパケットは4・7%増の5億6300万個となり、小型荷物の伸びが増加を支えた。同社は昨年、大規模な点呼不正事案が発生したが、取扱個数への影響は限定的なものにとどまった。

 

26年度も3社ともプラス基調を想定

 

 今期(26年度)については、各社とも緩やかながらも増加基調での推移を想定している。


 ヤマト運輸は25年度比で0・9%増の24億1400万個を計画。引き続き大口法人を中心にプライシング適正化に注力する。佐川急便は引き続き越境ECやリアルコマース、低温などの領域で取り扱いを増やし、飛脚宅配便を含めたデリバリー全体で13億9000万個の取り扱いを計画している。日本郵便は強みがある投函型サービスを中心に引き続き成長を見込む。

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