カーゴニュース 2024年7月2日 第5255号
中越運送(本社・新潟市中央区、中山元四郎社長)は6月26日、「上越第二ロジスティクスセンター」(新潟県上越市)の敷地内に危険物低温倉庫2棟を竣工した。同センターには常温の普通倉庫1棟と危険物低温倉庫1棟が既に稼働しており、危険物低温倉庫2棟を新たに開設したことで上越地域の物流拠点として最大規模となる。
新設した危険物低温倉庫は、「第三危険物低温倉庫」が今月、「第二危険物低温倉庫」が来月の稼働を予定。両倉庫とも延床面積は950㎡で、消防法危険物第4類第2石油類の取り扱いに対応する。倉庫内には移動式ラックを採用して保管効率を向上。管理温度は5℃を基本とし、第三危険物低温倉庫内にはマイナス10℃管理の冷凍室も備える。降雪に備えた全天候型の荷捌スペースにはパレット出荷用のストレッチ包装機も設置する。
場所は「新潟県南部産業団地」内に立地し、直江津港から1・5㎞、北陸自動車道・上越ICからも5㎞と好アクセス。直江津港を介した輸出入貨物の取り扱いや関東地域などへの輸配送にも利便性が高い。
新倉庫を増設した上越第二ロジスティクスセンターは、2021年8月に開設。1万3200㎡の敷地に2階建ての常温普通倉庫(倉庫面積7200㎡)を構え、現在はほぼ満床となっている。同年冬には大手化学品メーカー専用として危険物低温倉庫(同950㎡)も開業。その上で、敷地内にはさらなる倉庫の増床余地があり、普通倉庫と危険物倉庫の両面で検討してきたが、主要取引先である大手化学品メーカーから製品需要拡大に伴う新たな危険物低温倉庫への要請があったことで、今回の増設を決めた。今後は同メーカーの専用倉庫として、上越地域で生産された化学品などの保管および国内外への発送を行う。
中越運送では上越市内に「上越ロジスティクスセンター」(敷地面積2万3170㎡)も稼働。同所は路線便のターミナルと営業倉庫を併設する物流拠点で、上越地域で初となる全天候型荷捌きスペースなどが荷主企業から高く評価されたことから、上越第二ロジスティクスセンターの開設に至った。両拠点は至近に位置し、配車なども上越ロジスティクスセンターへ集約することで効率的な車両運営を実現している。
なお、危険物低温倉庫としては、20年10月に同社で初めて「新潟東港ロジスティクスセンター」内に1棟(延床面積963㎡)を開設しており、同所と上越第二ロジスティクスセンターの2拠点で稼働する。
「さらに進化した施設」、自社最大規模の拠点に
26日には、従業員を集めた開所式が行われ、小林和男会長は「新設した危険物低温倉庫は、冷凍室を備えるなどさらに進化した、今までにない施設となった。今年1月には能登半島地震もあったが、既存の倉庫では荷崩れなどの被害もなく、新倉庫の計画も予定通り進められた。何より、皆さんの仕事がお客様の評価と信用を得られたことが今日の開所につながった。新潟県内としてもかなりの規模の物流施設となったが、今後も安全に気を付けて立派な拠点にしていってほしい」と挨拶した。
中山社長も「上越地域ではこの10年間、かなりのハイペースで物流施設を開設しており、スタッフの皆さんが頑張ってくれたおかげ。お客様からの多大な信頼をいただいて、今回、危険物低温倉庫を新設でき、当社最大規模の物流拠点となった。今後もお客様の信頼をいただき、繁栄していけるよう、皆さんに活躍してほしい。今日はこの倉庫のスタートラインのひとつだが、さらに加速し、また新しいスタートラインを作ってほしい」と鼓舞した。
購読残数: / 本
恐れ入りますが、ログインをした後に再度印刷をしてください。