カーゴニュース 2024年10月1日 第5279号

大阪税関
ヘルメットの輸入が数量・金額とも過去最高

自転車利用者への着用義務化で需要拡大

2024/10/01 07:00
グローバル物流

 大阪税関によると、2023年のヘルメットの輸入数量は、全国719万個(前年比93・8%増)・近畿圏343万個(約2倍)となった。輸入金額については全国142億円(29・7%増)・近畿圏66億円(38・5%増)。全国・近畿圏ともに、数量・金額が過去最高となった。

 

 増加の理由としては、道路交通法改正により23年4月1日からすべての自転車利用者にヘルメットの着用が努力義務となったことで需要が拡大したことが挙げられるという。とくに安全性を示すマークがあるヘルメットの需要が増加。また、原材料費などの物価高、円安等の影響もあり金額が高くなっているのではないかとの声も聞かれる。

 

 22年以降の月別の輸入動向をみると、輸入数量は23年3月から前年比150%超えで急増し、同年5月に全国・近畿圏ともに過去最高数量となった。輸入金額についても同様に推移し、全国は23年5月に、近畿圏は同6月に過去最高額となった。

 

 23年の原産国内訳では、近畿圏は全国同様中国が第1位。日本メーカーの工場などが中国にあることから、中国からの輸入が多くなっている。23年の近畿圏の輸入数量全国シェアは47・7%と経済圏別で第1位で、その9割近くが大阪港からの輸入となり港別で第1位となっている。

 

 大阪港からの輸入は数量・金額ともに16年から8年連続で第1位となっており、23年の輸入数量は305万個(前年比約2倍)、輸入金額は58億円(35・3%増)と数量・金額ともに過去最高。大阪港が利用される理由としては、ヘルメットを取り扱っている会社や倉庫が大阪にあることが挙げられている。

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