カーゴニュース 2024年10月1日 第5279号
モバイルコンピュータやバーコードスキャナなどの製造、販売を展開するゼブラ・テクノロジーズ(本社・米国)はこのほど、アジア、ヨーロッパ、北米、ラテンアメリカの各地域の製造業を対象に、デジタル変革に関する展望調査を実施した。ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン(本社・東京都千代田区、古川正知社長)は9月19日に記者会見を開き、その結果を公表した。
デジタル変革を戦略的優先事項と考える企業と、デジタル化の優先度が加速すると考えている割合はともに90%以上を占めたものの、デジタル化はコストや労力の先行投資が大きく、投資に対する効果(ROI)の達成までが長いと感じる割合も90%近くを占めた。また、経営幹部、情報技術担当(IT)、運用技術担当(OT)の間では直面している業務課題に微妙なずれがあり、デジタル化を進めるうえで共通認識が確立されていないことが浮き彫りとなった。製造工程全体がリアルタイムでモニタリングできているとする回答も16%にとどまり、テクノロジーが業務に十分に活かされていない実態が示されたという。
調査結果を説明したゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン営業部部長の吉川浩二氏は、「デジタル変革に対する、経営幹部・IT・OTが協力し、どの課題から着手し、どのようにROIを創出するか、どのように拡張していくのかを考えることが課題だ」と分析する。
ゼブラでは製造業に対するビジョンとして「コネクテッド・ファクトリー」を掲げ、部品の受け入れから製造、品質管理、出荷までの工程において、現場に合ったテクノロジーの導入を提唱。「実用的な可視化」「労働力の増強」「最適化された品質」を融合させることで効率性とイノベーションの実現に取り組んでいる。
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