阪急阪神エクスプレス(本社・大阪市北区、谷村和宏社長)は3日、恩賜上野動物園のジャイアントパンダ2頭の中国返還にあたり、中国・四川省の成都双流国際空港までの輸送をサポートしたと発表した。現地の空港に着いた2頭は検疫などの中国側の手続きを終えて、中国ジャイアントパンダ保護研究センター碧峰峡基地に無事到着した。
今回、中国に返還されたジャイアントパンダは、2011年2月に上野動物園に来園したリーリー(オス19歳)とシンシン(メス19歳)。2頭は9月29日未明、慣れ親しんだ園舎から特注の輸送箱に移動し、阪急阪神エクスプレスが手配した専用車に積載され、4時に上野動物園を出発した。5時30分に成田国際空港の保税蔵置場に到着。2頭を輸送車両に載せたまま輸出通関を済ませ、別の保税上屋まで移動後、トラックから輸送機材に積み替えられ、中国・順豊航空のチャーター機に搭載された。この間、2頭は興奮する様子がなかったという。その後、同乗した上野動物園の飼育係や獣医師とともに、成都へ向けて8時に飛び立ち、同日中に成都空港に到着した。
阪急阪神エクスプレスは「動物輸送のパイオニアとして、これまでの経験と実績を活かしながら、輸送を通じて世界の繁殖プロジェクトを支援し、絶滅危惧種の保護、生物多様性の保全に協力していく」としている。
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