カーゴニュース 2024年12月3日 第5297号
伊藤園(本社・東京都渋谷区、本庄大介社長)と全国農業協同組合連合会(JA全農)のグループ会社である全農物流(本社・東京都千代田区、寺田純一社長)は11月25日、持続可能なサプライチェーンの構築を目指して、相互車両を活用して飲料や米穀を運ぶ「ラウンド輸送」の運行を11月から本格稼働したと発表した。
伊藤園は、往路に群馬の「出荷倉庫」から「新潟センター」へ飲料を輸送し、復路に新潟の「JA全農にいがた倉庫」から関東の「米穀卸および営業倉庫」へ米穀を輸送する“循環型”の相互物流連携を行う。
11月から、伊藤園と全農物流がそれぞれ週3回運行するうちの1回を、相互にラウンド輸送とする取り組みを開始。空車で運行していた区間を共同輸送として活用できることから、トラックの使用台数を従来に比べ約33%削減し、CO2排出量も約16%削減できる見込み。
伊藤園では、環境負荷の低減を通じて持続可能な社会を実現するために、物流の効率化と環境配慮の取り組みを推進しており、他企業との連携強化により物流ネットワークの最適化を図っている。
今回の全農グループとの持続可能な物流連携を行うパートナーシップをはじめ、今後も顧客に安全・安心な製品を持続的に配送するため、業界や業種を横断して効率的な物流体制を構築し、持続可能なサプライチェーンの構築を目指す。
なお、伊藤園は7月には同社の茶葉と日清食品の即席麺の「ラウンド輸送」(毎日運行)を開始。8月にはコカ・コーラ ボトラーズジャパンとの間でも愛知県で協業配送を始めた。11月に飲料5社協働で社会課題の解決に取り組むために発足した「社会課題対応研究会」にも参画している。
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