カーゴニュース 2024年4月30日 第5238号
「パレットの日」特集
国土交通省は23日、日中韓3国間の国際貨物輸送においてパレットなどのリターナブル利用を促進するため、「国際物流におけるリターナブル物流容器(RTI)利活用の手引き」改定版(Ver.3)を公表した。「手引き」は荷主を対象とし、パレットや通い箱などのリターナブル利用を促進することで物流コストや環境負荷低減を促進することが目的。今後は日本パレット協会(加納尚美会長)とも連携し「手引き(Ver.3)」の周知を図っていく。
国交省は2021年度に国際物流でのRTIの普及促進に向け、RTIの活用方法や事例を紹介する手引きを作成。翌22年度に物流コストやCO2排出量の削減効果を追記した改定版(Ver.2)を公表した。これに続き、今年1~3月に実証輸送を行い、日中韓3国でパレットをリターナブル利用する際の再輸出免税・再輸入免税の可能性を検証。今回、実証結果を反映した改定を行った。
1~3月に行った実証輸送はプラスチック製レンタルパレットを使用し、国際間共同使用の際の再輸出免税・再輸入免税の可能性を検証した。貨物を積んだパレットは発地の日本(下関)から韓国(釜山)、中国の上海・太倉を経由して日本(下関)に戻るルートをたどった。実証では貨物とパレットの申告書類を分けて通関したが、日本でのパレットの輸入通関では再輸入免税、韓国でも再輸出免税が適用されたことで両国でのパレット通関は免税となった。中国ではパレットの価格が少額であり、一時輸入制度の申告金額の下限以下だったことから小学免税措置が適用された。また、中国国内で着地が上海港、発地が太倉港と異なっている場合でも不都合は生じなかった。
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