「荷物専用新幹線」の走行イメージ

カーゴニュース 2025年12月18日 第5397号

JR東日本
日本初「荷物専用新幹線」来年3月運行へ

盛岡~東京間で走行、最大17・4tを輸送

2025/12/17 16:00
全文公開記事 貨物鉄道・通運 2024年問題

 東日本旅客鉄道(JR東日本、本社・東京都渋谷区、喜㔟陽一社長)は9日、新幹線や在来線による列車荷物輸送サービス「はこビュン」の事業拡大の一環として、日本初となる「荷物専用新幹線」の運行を開始すると発表した。2026年3月23日から、盛岡~東京間での運行開始を予定。大量輸送を実現するとともに、荷扱い業務でAGV(無人搬送車)を導入し作業効率化も図る。今後は仙台エリアや新潟エリアでの運行も目指す。

 

 「はこビュン」では4月から、臨時列車の一部客室を使用した大口輸送サービスを開始。毎週金曜日に提供し、最大200箱程度の輸送を可能としている。今回の「荷物専用新幹線」運行により、さらに多量の荷物の高頻度での輸送ニーズに対応する。

 

 「荷物専用新幹線」は、E3系新幹線1編成の全号車を荷物専用車両として改造したもの。1編成7両となり、積載量は最大17・4t(1000箱程度)となる。平日の定期運行で「盛岡新幹線車両センター」と「東京新幹線車両センター」間を輸送。盛岡を正午前に発車し、東京へ16時頃に到着するダイヤを予定している。

 

 運行時は旅客列車「やまびこ」と連結走行し、1~10号車が旅客輸送を、11~17号車が荷物輸送を担う。車両センターの活用により、乗客と荷物の接触を回避して安全を確保するとともに、カゴ台車のまま一度に多量の荷物の輸送が可能となる。また、車内電源を活用した冷温管理機器(業務用クーラーボックス等)による冷蔵品の輸送も行う。

 

 車両内は、荷物搭載スペースを確保するため、客室内の座席を全て撤去。荷物をカゴ台車に載せたまま車内に搭載できるよう、床面をフラット化した上で鉄板を敷き、滑り止め加工を施している。また、車内に設置したベルトで荷崩れを防止する。

座席を撤去し荷物搭載スペースに(イメージ)

 車両デザインは、「はこビュン」がJR東日本の鉄道ネットワークを活かし、地域の商品・魅力を届けるサービスであることを全面に出した特別デザインを採用。先頭車は代表的な輸送商材を大きくあしらったほか、中間車の窓はエリアごとの主な輸送実績の地産品などをデザインしている。

 

 さらに、新幹線車両センター内での荷物の搬送にAGVを導入する。120サイズ(20㎏相当)の箱を約40個分まで牽引搬送し、車両センター内のスロープや狭小ルートも含めて自動搬送を実現。4tトラックの荷物の場合、3~4往復程度で搬送できるなど、荷扱い業務の省力化により、人手不足に考慮した働き方改革につなげていく。

 

 今後は仙台エリアや新潟エリアでの輸送も目指すなど運行区間の拡大を見据えており、JR東日本は「これからも『はこビュン』 は産地とマーケットをつなぐ物流ネットワークの拡大により、産業振興や交流人口増加から新たなライフスタイルの創出を目指していく」としている。

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