カーゴニュース 2024年4月23日 第5236号
NIPPON EXPRESSホールディングス(本社・東京都千代田区、堀切智社長)は17日、シンガポールのAIテクノロジースタートアップ企業SWAT MOBILITY社(SWAT社)に対し、4月2日付で出資したと発表した。同社の技術や開発力を国内外のNXグループ拠点などで活用し、輸送実績データを用いた配車業務のデジタル化や新サービスの開発を進めていく。
SWAT社は2015年に設立。複数地点から散発的に発生する移動需要に対して、最適なルートを瞬時に導き出す「ダイナミック・ルーティング・アルゴリズム」によるサービスを日本含む世界8ヵ国で展開している。日本では、MaaSの観点から物流配送最適化システムやオンデマンド交通運行システム、交通データ分析システムなどを開発・提供し、市場環境に合わせた取り組みを進めている。
NXグループは今回、シンガポールやその他エリアで最先端のモビリティソリューションを強みに持つSWAT社への出資を通じて、グループのDX推進を加速。輸送ルート最適化や交通データ分析などの技術により、「2024年問題」などの対応に向けた物流効率化につなげる狙い。
具体的には、「ダイナミック・ルーティング・アルゴリズム」の技術や同社の高い開発力を国内外のNXグループの拠点や案件で活用し、配車業務のデジタル化とグローバルでの標準化に向けた検証を行う。また、検証によって蓄積された輸送実績データを用いて、配車業務で必要となるパラメータを分析するほか、集配原価・CO2排出量の算出も推進。データを戦略的に活用することで新たなサービスの開発に取り組む。なお、今回の出資はNXグローバルイノベーション投資事業有限責任組合の案件として行ったもの。
NXは「今後も国内外に広がるネットワークを活かして、将来性のあるスタートアップとの共創に取り組んでいく」としている。
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