カーゴニュース 2026年3月17日 第5419号
国内酒類・飲料メーカーなど約140社が加盟しているPパレ共同使用会(小野里俊哉代表理事)は9日、パレットの位置情報管理サービスである「サントラッカー」の導入を新年度から拡大し、パレットの流出対策を強化すると発表した。
1992年にパレットの共同使用を開始し、13年に一般社団法人となったPパレ共同使用会は、加盟各社によるビール9型プラスチックパレット(Pパレ)の適切な管理と共同利用を進めている。パレットは年間に約4200万枚が出荷に利用されるが、流出・紛失が長年の課題となっている。同会ではこれまでも加盟各社との連携を通じて、回収率の向上に取り組んでおり、昨年の5月からは一部地域で「サントラッカー付パレット」を試験的に導入。流失経路をより具体的に把握できるなどの効果があったことから、新年度から導入件数とエリア拡大を行う予定だ。
Pパレ共同使用会の飯泉泰一郎常務理事は「現状、パレットの回収率は約99%だが、1%であっても約42万枚が流出しており対策が急務。加えて近年は流通網が多様化しており、流出の経路把握に新たな対策が必要だった」と導入の経緯について説明した。
「サントラッカー」の国内人口カバー率は95%以上
「サントラッカー」は、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)と三甲が提供するパレットの管理サービス。世界75ヵ国に展開されている広域無線技術「Sigfox」(シグフォックス)を用いて位置情報を特定する。パレットなどに取り付けた小型のデバイスが微弱電波を長距離に発信することで広域に位置情報を把握し、滞留状況や流出経路の追跡・分析が可能となる。なお、シグフォックスのネットワークは国内人口カバー率で95%以上となりデバイスの電池寿命は約5年。
今後のPパレ流出対策について飯泉常務は「従来の『見つける』『止める』『返してもらう』といった活動に、位置情報の可視化が加わることで、より実効性が高まる。また、当会の活動内容が広く認知されることで、不正利用の大きな抑止力につながることも期待している」と話した。
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